2022-01-01から1年間の記事一覧

今年の漢字”戦”

毎年行われる京都の清水寺の「今年の漢字」は”戦”となった。これは今年の2月に始まったロシアのウクライナ侵攻によるウクライナ戦争を象徴しているのであろうが、”戦”はウクライナだけでなく、恐ろしいことであるが、日本でも、戦争へ向かう歴史的な転換点に…

子供の遊び場を奪うな

いつかの新聞に子供の声がうるさいからと言って公園を閉鎖した話が出ていた。またバスや電車で子供が泣き止まないので、周囲の人たちに迷惑をかけるのではないかと困惑している母親の姿も見かける。時には赤ん坊の泣き声がうるさいと言って文句を言う人のこ…

浅間山荘事件から50年

新聞を見ていたら、今年で浅間山荘事件から50年だそうである。そう言えば、沖縄返還も同じ1972年の5月のことであったし、田中角栄が中国へ行って周恩来と会い、日中共同声明を出して日中国交が正常化したのもその年の9月のことであった。 まだ最近あったこと…

節電呼びかけて年末大イルミネーション

この写真の通り、政府は電力不足なので、この冬は重ね着などをして、暖房の温度も低めに設定し、節電するように呼びかけている。 ところが、それにもかかわらず、年末の各地のイルミネーションは、例年にもまして盛んな様である。なんだかおかしいなと思うの…

儚い

今日も、もうすでに散逸したしまったクラス会の残りの取りまとめをしてくれている友人からの知らせで、親しかった友人三人の死亡の知らせを受け取った。百人いたクラスメートも、今でも生き残っているのは何人位だろうか。 最後のクラス会は二十人足らずの集…

映画「アフター・ヤン」

上記の映画を見た。小津安二郎に心酔した韓国系アメリカ人、コゴナダがアレクサンダー・ワインスタインの短編小説「Saying goodbye to yang」を独創的な映像表現で映画化したドラマである。 人型ロボットが一般家庭にまで普及した近未来の話。茶葉の販売店を…

厠(かわや)

谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」を読み返していて、久しぶりで「厠」という言葉に出喰わして懐かしく思った。そういえば、もう今では厠などという言葉を殆ど聞かなくなってしまったが、我々が子供の頃には、現在のトイレと同じぐらいの感覚で便所と言ったり、厠と…

どじょうはどうやって切るの?

いつだったか老人性難聴について書いたことがあるが、老人になって耳も目も悪くなると、不便なこともあるが、そのために思いもよらない面白い経験もさせて貰えることもあるものである。 先には、「出前館」というテレビのコマーシャルが「狭いから、狭いから…

戦争をして何が勝てるもんかね

日米戦争が始まる前のこと、祖母が言った。「アメリカのようなあんな大きな国と戦争して何が勝てるもんかね」と。軍国少年であった私は「婆さん何を言ってるんだ」と反発したものだったが、事実はその通りになった。伯父や親戚の者がアメリカとの陶器の貿易…

保育園での幼児虐待事件

静岡県の保育園に勤務していた元保育士3人が園児への暴行の疑いで逮捕された。安心して子供を預けるための保育園で絶対にあってはならないことであるが、同様なことは全国で相次いで起こっており、懲罰だけでなく、実態の解明や再発防止が不可欠である。 3…

ワールドカップ

今回のワールドカップでは、日本のチームはドイツやスペインの強豪に勝ったが、クロアチアに負けてベスト8には残れず終わった。 終わってやれやれという感じがした。ワールドカップが始まる前から、テレビはワールドカップばかり、朝起きるとテレビは嫌でも…

12月8日を忘れるな

もう今頃の若い人には、12月8日はどういう日なのか聞いても分からないであろうか。日本はアメリカと戦争をしたの?と聞いた人もいたという時代である。しかし、私のような戦争を経験した者にとっては、8月15日と共に忘れ得ない日なのである。 その朝、…

星のない夜空

もうどのくらいになるだろうか。夜空の星が消えてしまってからもう長い。夜に窓の雨戸を閉める時も、朝早くそれらを開ける時も、空には長らく星を見ることが出来なくなってしまっている。見えるのは月と金星だけである。 天気の良い夜は、暗い夜空に月だけが…

代理戦争

ロシアがウクライナ戦争を始める直前、ロシアが大軍をウクライナ国境近辺に展開していた時、アメリカのバイデン大統領が、ロシアが侵略すれば世界中からの反対が起こり重大なことになると警告したが、その時大統領がニッコリ微笑んでいた印象が今も残ってい…

陰翳礼讃

昔読んだ谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」に描かれていた、昔の日本家屋の座敷などの静謐とも言えるイメージが忘れられず、持っている文学全集の谷崎潤一郎の本を引っ張り出してみたが載っていない。文庫本の古本を手に入れて読み返してみた。 戦前の、私の親世代ぐ…

今浦島

2019年11月に真鶴半島に旅行した折に、急に脊椎管狭窄症になり、MRI検査を受けたのが12月1日であった。幸い脊椎などの骨には異常はなかったが、間欠性歩行はなかなか良くならなかった。 そのため、年が変わってから薬だけでも貰いに行こうかと思い、病院に再…

料理をする理由

新聞に載っていた料理についてのアンケートの結果が興味深かった。「料理をする理由は何ですか」という質問に対する答えが、日本では「食費を抑えたい」というのが断然トップで、44%であったそうである。経済的な問題がなければ、もっと外食の機会を増や…

何故与那国島にミサイル基地や島嶼奪回訓練が必要なのか

与那国島で自衛隊はアメリカ軍と共に占領された島の奪回作戦の演習をしたそうだが、そんな生臭い演習をする必要が今あるのだろうか。 尖閣諸島は戦争してまで守らなければならない無人島なのか?外交交渉で決着のつけられる範囲のことではないか。尖閣の無人…

近くの紅葉

以前は秋ともなれば、京都や神戸、あるいはもっと遠くまでも、紅葉狩りに出掛けたものだったが、ここ3年余りはコロナの流行と、高齢化、おまけに足を悪くして、以前のようには野山を駆け巡るようなことが出来なくなって、名所の紅葉も、ニュースで聞いたり、…

現代日本のアニミズム

Wikipediaによれば 「アニミズム( 英語: animism )とは、 生物 ・ 無機物 を問わないすべてのものの中に 霊魂 、もしくは 霊 が宿っているという考え方。 19世紀 後半、 イギリス の 人類学者 、 エドワード・バーネット・タイラー が著書『 原始文化 』(…

二度と祖国の破滅を見たくない

先ずは下の二つの文章を読んで下さい。 ①「第9条:日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。前項の目的を達するため、陸…

「探す」アプリ

年寄り夫婦となると、どちらかが出掛けて帰りが遅いとつい何かあったのでは、何処かで倒れているんじゃないかなどと心配になるものである。 私の場合も、外で階段から滑り落ちて救急車で運ばれたことがあるし、女房と一緒だったが、美術館に入る時に、脳貧血…

ラジオ体操

八十歳で毎日の仕事を辞めてから、仕事へ出て行く回数も減り、朝の時間的余裕も出来たので、健康維持のことも考えて、毎朝のテレビのラジオ体操をすることにした。 それから殆ど毎日、特別なことでもない限り、今日までずっと続けてきた。旅行をした時にホテ…

人生は探し物をすること

「人生は探し物をすることである」と言っても、才人は世の秘密や未知の物事を探し続けるが、凡人は失せ物を探すのに振り回されている。 歳をとると、記憶力が衰えるので、つい物事を失念したり、置き忘れて、その後始末に、探し物をしなければならないことが…

日本は戦争が出来る国か?

戦争放棄の平和憲法を持ちながら、最近の日本は軍事費を国家予算の2%にまで増し、専守防衛から、いつの間にか、敵基地攻撃能力とか、継戦能力保持だとか勇ましいことばかり言うようになったが、果たして、これまで軍備を増強して、平和維持どころか、本当…

人体はうまく転ぶように作られていく

新聞のコラムに「人の身体は、転ばないようにではなく、うまく転ぶように作られていく」という那須耕介という人の言葉が引用されていた。 歳をとってから幾度となく転んだ経験があるので、つい目がいって読んだ。それは「赤ん坊は歩けるようになるまで散々転…

歌句の世界も高齢化

毎日曜日の朝日新聞には歌壇・俳壇のページがあり、いつも楽しみにしている。十数年前から人々に残された戦争の傷跡がいつまで続くのであろうかと気になって、歌壇俳壇でもチェックすることにしためもあって、殆ど欠かさずに読んできた。 流石に、戦後77年と…

狼少年にするな・Jーアラート

アメリカと韓国の軍事演習に対抗して、北朝鮮がまたミサイルの打ち上げを繰り返している。中に再び大陸間弾道ミサイルの撃ち上げもあったようで、日本でもJ-アラートが発せられた。 ところが、Jーアラートが発令されたのは、ミサイルが日本上空を通過すると…

豊中音楽コンクール

大阪音大のカレッジ・オペラハウスで開かれた「豊中音楽コンクール受賞者記念コンサート」なるものにに行ってきた。毎年秋には豊中市は「とよなか音楽月間」として色々な催しをしているが、その中でここ数年来、大阪音大が協力して「豊中音楽コンクール」を…

今様二宮金次郎

敗戦までの旧大日本帝国の小学校には、どこでも校門を入ったあたりに二宮金次郎の銅像が立っていた。大抵は、その隣ぐらいに奉安殿があって、教育勅語が収められており、その前を通る時には、お辞儀をする様に言われたいたものであった。ところが、戦後にな…