「サッカーなどどうでもいい人もそこそこいることを忘れないでほしい」と書き込んでいる人もいた。サッカーは見ていて楽しいし、日本のチームが勝てばやはり嬉しい。しかし、あくまでもエンターテイメントトとしての話であり、他所の国の好プレーにも拍手を送りたい。
ただ日本の応援チームに日の丸に必勝と書かれた鉢巻をしているサポーターがいて、それを大写しにした映像が流れていたが、それにはギョッとさせられた。今の若い人にはもうわからないのであろうから、悪気はないのだろうが、我々戦争経験者には、あの負け戦の最後の足掻きとも言える特攻隊員があの鉢巻をしており、思わずそれを思い出さされて気持ちが悪くなった。
それは兎も角、こうして皆がワールドカップに浮かれている裏で、日本の国が何処へ進んで行こうとしているのか大事なことを忘れてはなるまい。政府御用達のNHKなどは意図的にワールドカップを盛り上げて、重要な政治的な問題を誤魔化そうとしているのではないかと疑いたくもなる。
今やこの国の政治の世界では、折角持っている平和憲法をかなぐり捨てて、予算もないのに国民の税金をかけてまでして大軍拡を進め、今や敵基地への先制攻撃さえ可能にしようとしているのである。先制攻撃をかければ当然反撃を呼び、戦争になる。それも、アメリカのための行使も「ノー」とは言えないというのだから恐ろしい。
ワールドカップに一喜一憂するのも良いが、自分たちが住む日本の国の将来に無関心では、再び77年前の悲惨な運命に陥る恐れが大きくなることも知るべきであろう。NHKなどの公共放送はスポーツ放送も良いが、そう言った国民の運命に関わる情報ををもっと優先して詳しく丁寧に報道する義務があるのではなかろうか。