2019-01-01から1年間の記事一覧

除夜の鐘

ここ2〜3年、除夜の鐘がうるさいという苦情を聞くようになり、それに応じてか、除夜の鐘を中止したり、時間をずらして鳴らすようにしたお寺が見られるようになったきた。 我々老人にとっては、除夜の鐘は「行く年、来る年」の年末年始には欠かせない風物詩…

一身二生

福沢諭吉が「文明論之概略」で、江戸時代の名残の幕藩体制の世と、明治維新によってもたらされた文明開化の両時代にまたがって生きたことを、一身にして二生と言っていたそうだが、そう言われればなるほど、私も一身にして二生だったような気がする。 もちろ…

映画 「家族を想うとき」(Sorry, we missed you)

カンヌで賞を取ったイギリスの名監督ケン・ローチの表題の映画を見た。前作の「私はダニエル・ブレイク」を撮る前後から引退を表明していたが、幸いもう一度社会派の名作を作ってくれたことに感謝したい。 これは最近少なくなった社会派の映画の中で、前作に…

舌出し、足出し、顎を出す

娘がアメリカから帰っている時の話。私は最近、孫娘の消息をInstagramを見て追っかけているが、ボーイフレンドと一緒だったり、パーティなどの機会に写っている動画などで、よく舌を出している写真が見受けられるので、娘に「よう舌を出しとるね」と言ったら…

記憶にない、記録がない

たまたま上記のようなTwitterかFaceBookの記事が出て来た。先に問題となった毎月勤労統計調査で、全数調査をすべきところを、抽出調査で済ませ、虚偽報告が行われて問題になった時の関係者の発言である。もう以前のことになるが、これを見ても安倍内閣の姿勢…

トランプ大統領の弾劾裁判

アメリカではいよいよトランプ大統領の弾劾裁判が始まるようである。 直接選挙で選ばれるアメリカの大統領の政治権力は強大なので、もし大統領自らが国を危うくするような不正に手を染めた時のために、建国当初に作られた合衆国憲法以来、議会に審判を委ねる…

選挙独裁

「桜を見る会」やその「前夜祭」問題を、国会での追求に「知らぬ、存ぜぬ」「記録は捨てた」と何も答えず、逃げまわっていた政府は、国会を強引に打ち切って、これで逃げ果せたと思っているのであろうか。「時間とともに国民の理解が得られつつある」などと…

おもてなしと恥

去る11月20日の朝日新聞の経済気象台という欄に、この「おもてなしと恥」という一文が載っていた。筆者は米国内でも活躍している人のようだが、「おもてなし」について『一見、「おもてなし」とは相手に尽くすことのようだが、むしろその土台にあるのは…

固有名詞は仮名書きにしては

地名や人名には、それぞれ歴史や由緒来歴があるものだから、同じ読み方でも、漢字が違っていたり、漢字が同じでも読み方が違っていたりで、関係のない者が初めて出くわした時には正しく読めなかったり、誤って言って恥をかいたり、失礼になったりすることが…

エレベーターで黙って「開」ボタン どうして

何日か前のこと、朝日新聞を読んでいたら、「論の芽」という欄に、表題の見出しがあり、どういうことかと思って読んで、何か違和感を感じた。 『エレベーターで知らない誰かと二人きりになった時、降りる階に着くと、黙って「開」ボタンを押してくれる人いま…

空一面から火が降ってくる

こんなことはもう二度と見れないし、見たくない。もう二度とあってはならないことである。何のことかと言えば、戦争中に起きたアメリカ軍のB29爆撃機による1945年3月13日夜の大阪大空襲である。 戦後もう75年も経ってしまい、今や戦争体験者も少数とな…

今浦島

電車で居眠りをしていて目が覚めた時に、周囲を眺めて、ふと思った。同じ電車の中の風景なのに、昔と比べると、すっかり様子が変わってしまったものだなあと。 第一に乗っている人の姿がすっかり変わってしまっている。最近の日本人は皆背が高くなった。昔は…

大河の一滴

鴨長明の方丈記のように、人生を川の流れに例えたものは多い。美空ひばりの「川の流れのように」という歌もある。幸田文さんの小説にも「流れる」といったものもある。その他にも多くのものがあろうし、人生を川の流れに例えようとするのは誰しも考えること…

昔の電車の車掌さん

昨日電車に乗っていて、どこかの駅で止まった時のこと。どこの駅でもよく見られる風景だが、ドアが閉まって発車する間際に、慌てて乗ろうとした二人組の目の前で、ドアがピタリと閉まってしまって、二人は無情にもホームに取り残されてしまった。 その時、急…

杖歩行も色々教えてくれる

脊椎間狭窄症で右足が悪く、杖を使うようになってもう一ヶ月になる。大分慣れてきたというか、身についてきて、最早、杖は必需品で置き忘れるようなこともない。 つい先日は、杖仲間という一文を書いたが、杖をついて歩くようになると、それがまた色々なこと…

舅姑夫の三人介護の村一番の嫁の最期

敦賀で舅、姑、夫の三人を介護していた71歳の嫁が三人の首を絞めて殺したとして逮捕されたというニュースが新聞に載っていた。両親はともに90代、夫も数年前に脳梗塞を患い、足が不自由だったようである。 田園地帯の一軒家で、夫は建設業を営み、本人は…

足を引きずり嵐山の秋へ

今年の秋は10月の末から脊柱管狭窄症になったらしく、歩くと右足が痺れてきて、途中で一服しないと先へ進めないようになってしまった。年を考えれば仕方がないが、来秋にはひょっとしたらもう紅葉を見に行けなくなるかも知れないと思い、足が悪くても行ける…

スポーツジム

時々西宮北口の兵庫芸術文化センター(PAC)の音楽ホールへ行くことがあるが、北口の駅からホールへ行くブリッジの通路の横に、大きなスポーツジムがある。ガラス張りのジムなので、広いガラスの向こうで、こちらを向いて並んで、多くの人が一斉にマシーンに…

杖仲間

最近街を歩いていても、如何に杖を持っている人が多いことか。家の近くでも、梅田あたりの繁華街へ出ても杖を使って歩いている人に必ず出会う。 私も歳をとって転ぶことが多くなり、転ばぬ先の杖と、念のために杖を持って外出する機会が増えたが、最近は脊椎…

論語の碑

「子曰く、学びて時に之を習う。亦た悦しからずや。朋あり、遠方より来る。亦た楽しからずや。人知らずして慍おらず。亦た君子ならずや。」 私も中学校の時に習った論語の一節であるが、この一文の日本語を刻んだ碑が、いつの頃からか、箕面の滝道の瀧安寺の…

よっこらしょ

これまであまり気がつかなかったが、歳をとってからいつとはなしに、立ち上がる時などに、自然と「よっこらしょ」と小さな掛け声をかけるようになった。若い時のようにパッと元気よく起き上がれないので、自然と自分で自分に号令をかけて立ち上がらせている…

大学入試共通試験

大学の入学試験については、最近は関係がないので関心も薄く、詳しいことは分からないが、このところ大学入試を見直すべく、検討が加えられていることは知っていた。 英語については読み書きだけでなく、聞く話すの会話能力を高めなければいけないというので…

真鶴半島

真鶴といっても、大阪駅の切符の窓口の係りの人が読み方を知らなかったぐらいだから、関西の人にはあまり馴染みがない場所のようだが、熱海や湯河原の伊豆半島の東の付け根が、相模湾に続く所に飛び出した細長い小さな半島で、その根っこにJR真鶴駅があり、…

新聞の読者の声欄

新聞の声欄に、立て続けにこんな投書が載っていたので興味深く読んだ。いずれも、世代は異なるが、若者から見た発言である。前者は私とあまり年の変わらぬ人の過去の戦争に絡む話で、後者は現在の話である。 両者は半世紀以上も離れているが、共に庶民と国家…

何回転んだことだろう

歳をとってから時たま転倒するようになった。これまで何回転んだことだろう。自慢ではないが、もう10回は超えているのではなかろうか。いずれも、幸い大事には至らなかったが、いつかは転倒が元で、命をなくすことになるかも知れない。 横断歩道などで転倒し…

ドラッグストア

1960年頃、アメリカに行った時、ドラッグストアの多いのにびっくりしたことがあった。当時は日本にはまだドラッグストアなるものはなかったので、初めはドラッグストアはイコール薬局と思ったので、日本では薬局など、そんなに多くないのに、まさかアメリカ…

歩くのが遅くなった

若い時からせっかちで、いつも人を追い抜いて急ぎ、歳をとってからもずっと「歩くのが早いですね」と言われてきたが、九十を越えると流石に若い人のようにはいかなくなった。 八十歳を過ぎてから、毎月一回は箕面の駅から滝まで往復することにしているが、以…

よく眠る

まだ若く現役で仕事をしている時には、色々とその時々のストレスもあり、眠れぬ夜も多く、睡眠薬のお世話にならねばならないこともあり、睡眠薬はいつも幾らかは身近に確保していたものだったが、歳をとってから、もう睡眠薬を飲まなくなって、どれだけにな…

右足が痺れる

一週間か十日ぐらい前から、右の腰部から大腿部外側に違和感があり、歩いていると、右足が痺れるような感じがして痛くなり、途中で一服しなければならないようになった。 最近にも転倒したことがあるので、大腿骨の損傷や、或いは大腿骨頭壊死なども考えたが…

ついでがしんどい

若い時は朝から晩まで仕事をして、帰りにまた寄り道をするなどということがあってもあまり苦にもならないのが普通だったが、年を取ってくるとそうはいかなくなる。仕事で疲れた後などは、なるべく真っ直ぐにに家へ帰ることが多くなる。それでも、仕事を辞め…