2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

起死回生

今年の前半は私にとって大変な時期であった。色々なことがあった。 昨年12月の中頃、トライウオーカーで軽い降り坂を歩行中、前輪が歩道に架けられた溝の蓋の隙間に嵌頓して体全体が前方に転倒し、両腿を倒れたフレームに強く打ちつける事故があった。それが…

大谷翔平くんの野球も良いが大事なニュースも報道しろ

最近はテレビをつけたら、遥か彼方のアメリカでの野球の結果が、どうかすると日本の試合より大きく報じられる。大谷翔平くんの様子ばかりと言っても良いぐらい、毎日毎日報道されている。 しかし、野球の結果も良いが、テレビにはもっと他のニュースも時間を…

老体は階段を降りるように

96歳ともなると誰しも肉体の衰えは避けられないであろう。いくら元気だと言っても、臓器の働きは衰え、ゆとりが無くなってくる。 成人してからずっと元気で大きな病気をしたこともなく、70歳代は終わりまでフルタイムで仕事もしていた。80歳を過ぎてパートの…

年寄りのアヴェック

昔はアヴェックといえば、若いカップルを指すものであったが、少子高齢化で若い人が減り、今では街で見かけるアヴェックは多くが老人同士のそれである。 つい私は「年寄りのアヴェック」と言ったが、ひと頃はあれほど流行ったアヴェックと言う言葉も、今では…

過剰包装

父の日の明くる朝のことであった。新聞を取りに玄関を出ると。すぐ横にアマゾンの箱が置いてあるではないか。先日までニューヨークに住んでいる長女夫妻が来ていたので、彼女が頼んだものが遅れて届いたものだろうと思って取り入れた。 娘は日本に来る毎に、…

エスカレーター事故

先日市立池田病院に検査の検体を持って行った時のことである。この病院の正面入り口は入るとすぐにエスカレータと階段があり、地面から1ないし1.5米位高いに所が1階になっている。私がいつも行く時には、トライウオーカーなる歩行補助器を使っているが、…

96歳はこんなものか

65歳ないし70歳頃から老人と呼ばれる様になるのが一般的であろうが、歳をとると個人差が大きくなるものである。70歳ではまだ多くの人は元気で、中には元気溌剌でまだ若い者には負けないぞと体力を誇示する人さえいるが、中にはもう体のあちこちが悪くて疲れ…

救急車

まだ若い医者だった頃、一度患者の移送か何かで救急車に乗ったことがあった。ピーポ、ピーポと警笛を鳴らしながら走る運転席の隣から前方を見ていると、列をなして走っている周りの車が皆一斉に横によけ、交差点にかかっても、赤信号であろうと、横からの車…

アテンションエコノミー

最近「アテンションエコノミー」という言葉をよく聞くようになった。要は正しいか間違っているかより、人の注目を集めるような記事や広告が注目されて、お金にもなるということらしい。 近頃は、グーグルなどのプラットフォーマーと呼ばれる巨大IT企業が事実…

薬の楽しみ

最近の薬はほとんど皆ヒートシールに包まれている。錠剤が1錠づつアルミとプラスチックのシールの中に入れられているのをPress through Pack、略してPTP包装、粉薬など1回分づつがアルミの様な袋に入っているものをStrip、略してSP包装というらしい。 今私…

日本は ”ニホン” か ”ニッポン” か

最近自衛隊だったかが「大東亜戦争」といって問題になり、すぐ撤回して「太平洋戦争」と言い直した。ところが「太平洋戦争」という呼称は戦後アメリカでの呼び名がそのまま定着されたもので、これでは戦争の重要な部分である日本が侵略したアジアでの戦争が…

映画「悪は存在しない」Evil Does Not Exist

カンヌ、ベネチア、ベルリンと全てで賞を獲得した濱口竜介監督の最新作であるというのでこの映画を見に行ってきた。 この映画はこの監督が前作のドライブ・マイ・カーで組んだ音楽家、石橋英子の依頼で、ライブパーフォーマンス用の映像を作ろうとしたのが始…

失われた5月

五月は例年一番良い季節で、ゴールデンウイークの休みもあり、人々が一年で一番外へ出かける機会の多い月ではなかろうか。私も同様だったような気がする。 ところが今年は、正月が明けた頃から始まった血小板の病気で、身体中のあちこちに紫斑やら小出血斑が…

いかに死ぬか

若い人は如何にに生きるかを考えなければならないが、95歳も過ぎると、今度は如何に死ぬかに心を配らなければならなくなる。人間はいつまでも生きられるものではない。 死は運を天に任せなければならないもので、人がどうこう出来るものではないが、やはり出…