スマホ時代の風景

もうこの頃はどこへ行ってもスマホを持った人ばかりである。昔は電車に乗ったら新聞や週刊誌を読んでいる人が多かったが、最近は電車の中で新聞や本を読んでいる人は滅多に見かけなくなってしまった。 その代わりがスマホである。電車の中では、座っている人…

河原は住民のオアシス

現役で働いている頃は、川は電車が鉄橋で渡る時に見るぐらいのもので、窓外の景色の転換点ぐらいでしかなかったが、仕事を辞め家で過ごす時間が多くなると、近くの川との関わりが深くなる。 我が家の近くを流れる猪名川は大阪府と兵庫県を区切る二級河川であ…

あまりにも情けない日本

上のいくつかの図は最近の日本の国力の国際比較の結果を表しているものである。同様な比較はまだまだあるが、どれを見てもあまり芳しいものはない。今更1990年代半ばの日本の絶頂期を思い出しても意味がない。現実はあまりにも厳しい。今や世界の中での日本…

朝食は植物園のテラスで

六月になって暑くなってくると、もう午後の散歩は続けられない。毎年この頃になると、起きがけの散歩に切り替えている。 昼間は暑くても、早朝はまだ涼しくて気持ちが良い。4時には起きているので、早い朝食を済ませてから出かけたり、軽い朝食の弁当を作っ…

遠くの親分より近くの兄貴

昨年の9月29日は日中国交正常化50周年記念日であった。1972年の同日に田中角栄が訪中して周恩来氏総理と会談し、日中国交正常化を成し遂げ、同時に台湾と断交したのであった。 それより半年早く、同じ1972年の2月にニクソンが訪中して上海共同コミュニ…

年寄りに絶対お薦めの歩行補助器

歳をとると誰しも体が衰えてくる。歩くだけでも疲れやすくなるし、転びやすくなる。 昔から「始め4本足で、次いで2本足になり、最後は3本足になるものはなーに?」という”なぞなぞ”があるぐらい、老人は杖をついて歩くようになるものである。しかし、杖を…

沖縄陥落の日

七十八年前の六月二十三日は、九十日に及ぶ「鉄の暴風」と言われたアメリカ軍との戦いで、沖縄県民の四人に一人が殺されるという凄惨な戦いの末、遂に日本軍の組織的な抵抗が終わり、日本軍が負けた記念日である。 この日を記念して、毎年、糸満市の藦文二の…

日本はなぜ侵略や虐殺を認めないのか

アメリカに言われて日本と韓国はとりあえず仲直りすることになったが、今回も日本政府は 「厳しい環境の下で、多数の方が大変、苦しく悲しい思いをしたことに心が痛む」と岸田首相が会談後の共同記者会見で、元徴用工の置かれた境遇について言及。「私自身の…

ロボットが運んでくる食堂

コロナの流行が続いて食堂などの利用が減り、食堂などでも、入り口での手指消毒や体温測定、隔離のためのプラスチックの仕切り板などが目についていたが、そんな食堂にとっての冬の時代も漸く終わり、コロナも法律上も感染症法の5類になり、食堂にも客が戻…

西欧の価値観は果たして普遍的で絶対か?

最近新聞などではしきりに民主主義国家と覇権主義国家といって、アメリカを盟主とするG7の諸国家などとロシアや中国を峻別する分類が行われ、前者こそが人類の普遍的価値を持った国であり、後者は誤った矯正されるべき、あるいは撲滅されるべき存在だという…

犬山城白帝文庫「小出家文書」

父が亡くなって相続の時、小出家の鎧兜や古文書など古くから伝わってきたものは全て弟に引き継いで貰うことにした。兄には子供がなく、私のところは娘二人で、しかも二人ともアメリカに行ってしまったので、小出家としてあと引き継いで貰えるとすれば、男の…

映画「Paris Taxi」

女房が友達に勧められた良い映画だと言うので見に行った。パリ郊外の屋敷に一人住まいの九十二歳の老婆が、いよいよ終活で施設に入るために、タクシーを呼ぶところから始まる。呼ばれたタクシーの運転手は毎日12時間以上も働くが、貧しく、おまけに交通違…

近頃の若いカップル

我が家の近くは老人の街になってしまっていることをこのブログでも書いた。しかし、人口構成が変わり老人っが多く若年者の割合が減ったと言うことで、若い人がいなくなってしまったわけではない。 我が家の近くにも、幼稚園もあるし保育園も複数見られる。若…

老人の街

私が住んでいる所は、阪急電車の宝塚線の池田であるが、阪急電車の創設者である小林一三氏が明治時代に庶民の郊外住宅地として、初めて開発した室町という一角である。呉服神社という織姫の伝説に由来する神社を取り囲む様にして、周囲の田を埋めて作られた…

四大陸から家族集まる

私の家族のことで恐縮であるが、娘が二人ともアメリカに永住してしまい、上の娘がニューヨークにいて子供はいないが、下の娘はロスアンゼルスにいて三人の孫を育てた。 いつしか年月が経つと、孫たちも成人し、それぞれの道を歩むようになった。三人それぞれ…

トライウオーカーなら箕面の滝も平気で行ける

以前にこのブログに書いたこともあるが、子供の頃に箕面に住んでいたことがあるので、箕面の滝には馴染みが深く、フルタイムの仕事を辞めてから、これまで20年以上も、月に一度は勝手に「月参り」と称して、箕面の駅から滝まで歩くのを欠かさず続けて来た。…

杖から歩行補助器へ

歳とともに足も弱ってきたのか、歩く速度が遅くなっただけでなく、ふらつき易くなるとともに疲れやすくなり、途中で休まなければ次第に長距離は歩きにくくなってきた。 今年の1月には休み休み、箕面の滝まで歩いて行ったのだが、もうそれも無理ではなかろう…

マイナーカードは全面的に見直すべきだ

5月13日(土)の朝刊1面トップは『マイナ保険証、別人ひも付け』『7312件誤入力、個人情報漏えい相次ぐ』『他人の証明書交付は14件』との見出しで、本文には『カードの信頼が揺らぐ形となった』とあった。 つい先日まで、マイナー・キャンペーンだといって、…

九十五歳ともなれば

九十五歳ともなれば五感も鈍れば、体も衰える。 歩くのに足が遅くなっただけではなく、疲れやすい。何度も休まないと長道は歩けない。昔は私が先で、女房が後からついて来ていたが、今はいつも女房の後から、次第に距離を空けられながらついていくのがやっと…

どこからかの言葉に寄せて

新聞を見ていて、谷川俊太郎の「どこからか言葉が」の「いのち」(2023.5.21.朝日新聞)という詩が気に入った。 老人の心境にぴったりの素晴らしい詩ではなかろうか。どうしても記憶しておきたいので、ここに引用して記させて貰っておくことにした。 『 ある…

日本でも格差が広がる

イギリスのサッチャー首相や、アメリカのレーガン大統領による新自由主義とやらの経済政策で、国民の経済格差が広がり、ただでさえ経済格差の大きかったアメリカでは、国民全体の5%にも見たない人たちが、その他の国民全体の財産よりも多くの資産を持つよ…

最低の演奏会

兵庫芸術劇場が出来た時からその会員になっていたので、年に何回かはそこでの演奏会に出かけていた。ところが歳をとると、体も足も疲れやすく、行くのが億劫になるし、帰りが遅くなると足元もおぼつかないので、次第に足が遠のいてきてしまっていた。 しかし…

バイデン大統領だけは広島空港を利用しない

広島でのG7会議が終わって各国の首脳はそれぞれに国へ帰って行ったが、各国の首脳はどのようにして来日し、また帰って行ったのか知っていますか。 NHK のニュースを見てお分かりのように、ゼレンスキー大統領は広島空港から帰国の途についたと言っていたので…

ヒロシマで戦争あおるG7

”ヒロシマ”で戦争あおるG7” 岸首相が広島出身だから広島でG7 会議をやりたかったのは良くわかる。そして広島と言えば何といっても、非人道的な大量殺戮爆弾である原子爆弾が、アメリカによって、人類に最初に落とされた場所「ヒロシマ」として、世界中に知ら…

衰退する日本に目覚めよ!

先の大戦の敗戦の結果、アメリカに全面的に占領され、平和条約とともにアメリカの属国となった日本は、幸か不幸か、朝鮮戦争やベトナム戦争などのアメリカの侵略戦争の下請によって、経済の復興、発展の機会を掴み、一時はJapan No.1と言われるまでに経済発…

百歳のお母さんが八十歳の娘に飴玉を与える

百歳のお母さんが八十歳の娘に飴玉を与える動画がSNSに載っていた。中国の話であったが、何とも微笑ましい風景であった。 昔は日本でも、女性は二十歳ぐらいで結婚する人が多かったので、一世代の間隔が二十五歳としても、百歳まで生きておれば、八十歳の娘…

親切な女性に感謝

歳をとってから思いもかけず、時に思わぬ事故を起こし、周りの人に迷惑をかけることが起こるるようになった。体のバランスをとることが不味くなったためか、転倒しやすくなったのである。何度も転倒するので、杖をついて歩く様にしているが、困ったことに、…

杖も凶器に

「杖も凶器に」と言っても、杖で人を殴ったり、振り回したりして凶器として使うことを言うわけではない。 包丁でも、人を刺したりして凶器として使うのでなくとも、魚や肉を捌いている時に、誤って指を傷つけたりすることがあるようなことも起こりうると言う…

”国際社会”はウクライナを助けてもアフガニスタンやスーダンは助けないのか

ロシアが国連憲章を無視してウクライナへ侵攻したことを許すわけにはいかないが、現状は、アメリカを先頭にNATO諸国がウクライナに軍事支援を続けて、ことさらに戦火を煽り、アメリカがウクライナにロシアとの代理戦争をさせている様な状態になっている。 そ…

老人は集団自殺せよ?

最近、成田悠輔と言うイェール大学アシスタント・プロフェッサーとかで、テレビにもよく出ているという人の「高齢者は集団自決すれば良い」「最強のクールジャパンになる」という発言が批判を浴びたようである。 「僕はもう唯一の解決策ははっきりしていると…