我が家の多言語時代

 我が家では娘が二人ともアメリカに行き、アメリカ人と結婚して、ずっとアメリカで生活し、孫たちも皆アメリカ育ちなので、家族間の会話は日本語か英語になる。孫は3人いるが、下に行くほど日本語は通じ難くなる。

 先日来ていた2番目の孫は最近日本語に興味を持っているようで、新しく出くわした日本語を丹念にメモしていた。日本語も結構喋れるようで、美容院で美容師さんとも結構日本語で話し込んでいたことを女房が聞いて来たようである。

 3人の孫たちはずっとロスアンゼルス育ちなので、ラテン系の友人も多く、スペイン語も喋れるので皆自然と3ヶ国語のスピーカーである。当然、母親である下の娘も同様ということになる。

 上の娘はニュヨークに住んでいるが、大学時代にスペイン語の専攻だったし、メキシコに留学していたこともあるし、仕事でスペイン語を使っていたこともあるので、日、英、スペイン語は達者だが、その他にも趣味?で中国語、ドイツ語なども学び、話せるらしい。

 最近は SMSなどを通じて個人的に言葉を教え合うようなシステムもあるらしく、それを通じてドイツ人を相手に、娘が日本語を教え、相手がドイツ語を教えてくれるような個人的な学習方法を利用していたとか言っていた。

 彼女の旦那はドイツ系のアメリカ人なので、英語、ドイツ語は勿論、スペイン語、フランス語も出来、中国にいたこともあるので中国語も達者だそうで、日本語もそこそこに出来るマルチランゲッジスピーカーである。

 当然我が家では、皆が集まったような時には、日本語と英語のちゃんぽんの会話になるが、皆は英語の苦手な私のことも思いばかって話してはくれるが、つい英語で話が盛り上がったり、娘や孫同士の英語の会話となるとついていけないことになる。

 女房は英語が専攻だったし、通訳のキャリアーもあり、今も英語の小説などを読んだりしているので、ついていけているようだが、英語が苦手で、おまけに耳が遠くなった私には何を言っているのか理解に苦しむ場面も出て来て、一人だけ取り残されたような感じがすることにもなる。

 世界の趨勢を見ていると、国際的な交流は今後もますます盛んになっていくであろうし、近未来は英語が共通語のような働きをするであろうが、世界の大きな流れを予見すれば、もっと先には、どうなって行くことであろうか。エスペラント語のような世界共通語の試みが復活して来るよなこともありうるかも知れない。