コロナのパンデミックで各国が他国からの入国を拒否し、日本でも、殆どの国からの入国を拒否をしてきた。国外からの人の流入に伴う、コロナの感染を防止するためで、国民を感染から守るための措置である。しかし、日本ではそれに大きな抜け穴があるのである。
私は以前から、折角の国境管理をしても、抜け穴があるから、それが心配だと話していたが、本当にそうなってしまった。沖縄の米軍基地でコロナの集団発生が起こったが、詳しいことは不明なままで、基地で働く日本人の家族の子供達を学校へ行かせないように勧められたがどうしてかわからないようなこともあったらしいが、その後で駐留アメリカ軍のコロナ集団感染が明らかになったそうである。
トランプ大統領が日本へ来た時も、大統領は日本の米軍基地である横田基地に降り、そこからヘリコプターで東京へ来たように、日本にある米軍基地は日本でなく、アメリカの主権下にあるのである。従って、アメリカの軍人にとっては、基地はアメリカの国内の延長であり、基地を通ればフリーで日本に入れるし、基地から日本国内へも自由に出入り出来るのである。従って、日本の出入国管理と一切関係なしに、本人ばかりでなく、家族も自由に出入り出来るらしい。
空港における検疫がないので、たとえコロナに感染していても、基地を通れば、何のお咎めもなしに、自由に国内へ入れることになる。こういう道があれば、日本では如何に空港で厳重にチェックしても、米軍関連のコロナ感染の抜け穴がぽっかり空いているのである。
しかも、米軍からの自発的な連絡がなければ、感染者が入国したかどうかの情報もわからない。軍隊は一般に秘密事項が多いものだから、たとえ米軍側からの通知があっても、どこまで正確であるかどうかも米軍次第で、本当のことは必ずしも分からない。
それに感染者が出ても、それに対する隔離や加療の結果なども、全てがこちらに知らされるわけではない。基地には日本人の従業員も多くいるが、基地内の詳しい環境や働く条件は日本側には分からない、その分からない従業員は基地を出て、自宅に帰り、基地外の日本社会でも活動することになるのである。
そういったところから、コロナが沖縄の一般社会に感染が広がる恐れも大きいが、日本側にとっては、情報が必ずしも正確でないので、結果としての感染や発病が起こってからしか手の打ちようがない。
本来ならば、政府がアメリカに申し込んで、基地内の感染の実態を掴み、感染者を基地内に封じ込めるなりの処置をとるべきであろうが、日本政府に出来ることはお願いだけで、強制力がない。相手が米軍であるだけに、米軍の利害が優先し、秘密は守られるであろうから、いくら申し込んでも、こちらの思うようにはいかない、アメリカ軍にとっては軍の利益が優先し、基地外の感染がどうであろうと、アメリカ軍にとっては関係のないことだから、当然関心も薄くなる。
同じ基地でも。韓国では駐留米軍はコロナも完成位状況などもS NSに載せているそうだが、日本では平素からの申し入れなど弱腰なので、米軍に軽く見られているのではないだろうか。
平素は日本政府は日米関係が不平等であることを出来るだけ国民の目からそらそうとしているが、国が国民をコロナから守るという当然の基本的な義務を果たさねばならないのに、国に管理出来ないアメリカ軍のコロナ感染が明らかになってみると、安保条約の不平等性、日本がアメリカの植民地とでも言うべき不平等な関係にあるのだということが明白になるのである。
コロナのパンデミックを克服するためにも、日本が真の独立国家になることが必要である。植民地国家には国家の基本的な義務である国民の生命や健康さえ守れないことを知るべきであろう。