アメリカのイラン敵視政策は、古くはパーレビ国王追放、アメリカ大使館の占領といった事件以来、ずっと続いており、相互に国家承認もしていない。しかもイランは中東の古い歴史のある、イスラムの大産油国でもある。
そんな歴史があるところに中東に割り込んで根を下ろし、イスラム諸国と対立しながらも勢力を拡大して来たイスラエルが絡み、アメリカと共同して、イランの核開発施設を狙った12日戦争を起こしたりして、アメリカのイラン敵視政策はずっと続いて来た。
そんななかで、今回はアメリカは原子力空母を二隻も派遣して脅しをかけ、核廃絶の交渉を始めたので砲艦外交かと思っていたら、話し合いの途中であったにもっかわらず、本格的な攻撃に踏み切り、イランの最高指導者であるホメニイ師やトップクラスの人たちを殺し、あちこちの軍事施設や核開発施設を攻撃するという国際法をも無視した暴挙に出たのである。
アメリカは宣戦布告もせず、議会の承認も、国連機関への連絡もないまま、しかも、交渉途中であるにもかかわらず、一方的に全面的な戦争を始めた様である。当然、イラン側の反撃もあった様だが、トランプ大統領は数週間は攻撃が続くといっている様である。
恐らく、昨年の12日戦争、正月のベネズエラ急襲の経過を踏まえた上で、今回の暴挙となったのであろう。ベネズエラへの急襲による大統領の拘束、拉致に対する世界の反発の少なさを見て、これなら行けると踏んだのではなかろうか。
イスラエルの中東における覇権の確立が背景にあり、核開発阻止もあるが、石油利権も大きく絡んでいることであろう。アメリカが前面に出ているが、イスラエルの関与が強いのではなかろうか。アメリカにおけるトランプ大統領のエプシュタイン事件関与から目を背けさせるためではとの説もある。
今回の侵略攻撃についてさえ、カナダはこれを承認しているし、中国以外に正面切って反対している国がないことは、今後も同様のことを繰り返しても何とか行けると自信を高めさせたのではなかろうか。この暴挙がどこまで続くのか、どの様な結末になるのかまだわからないが、これを良いことに更ににエスカレートし、世界を混乱させることは止めて貰たいものである。
この4月にトランプ大統領との首脳会談を予定している高市首相は果たしてトランプ大統領に対してどの様な態度で臨むのだろうか。明らかなこの侵略行為に対して、何も言えない日本の首相がアメリカへ行って、どの様に対応するのであろうか。くれぐれも、トランプに変な方向に引き摺り込まれない様にして貰えないものかと気を揉むばかりである。