アメリカ大統領の世界中を混乱させる施策や、ガザのホロコースト、ウクライナ戦争を始め、この世界の出来事はそれぞれに大きな矛盾の果てばかりであるが、平和だと言われる世界でも、自由、平等、博愛などと良いことを並べてみても、現実はあまりにも違うことが多々あることは周知の事実である。
庶民は毎月の給料を見て、これで老後もやっていけるだろうかと心配している人が多いが、そんなみみっちい話とは、月とスッポンの違いのような収入を得ている人もいるものである。
先日の朝日新聞の天声人語欄を見て驚いた。アメリカのイーロン・マスク氏のテスラ社からの報酬が1兆ドル、日本円にすれば156兆円になるそうである。日本の国の1年間の総予算が115兆円と言われるから、いかに巨額であるかがわかる。
しかし、これだけ巨額になると、もう我々庶民には実感が湧かないが、新聞の記載によると、1分で100万円使って、一時間で6千万円、1日で14億円使うことになるが、そんな生活を続けても、全部使い切るには300年かかる計算になるそうである。
こんなことが夢物語でなく、現実の世界で実際に起こっているのである。その一方で、食うや食わずでその日を送り、やっと何とか生きている人たちも世界にはまだまだ多い。同じ人間である。誰しも人は一人では生きていけない。お互いに助け合って生きているのである。それが人間社会である。
この人間社会で、このあまりにも大き過ぎる格差を人々どう思うのであろうか。いろいろな立場の人がいて、いろいろな考え方もあるだろうが、同じ人間として、いくら何でもこれで良いと思う人は少ないのではなかろうか。
とてもこれが80億からの人が住むまともな世界の有り様だとは思えない。人類社会はもう少しお互いに助け合って生きる賢明さを持っても良いのではなかろうか。