今年の秋分

 暦を見ると、もういつしか秋分である。例年なら朝の散歩の時にでも、涼しくなった野原に群生する曼珠沙華などを見つけ、ああもうお彼岸だなと感じさせられたところだが、今年は少し違った。

 朝夕は少し暑さも和らいだ感じだが、まだまだ暑い日が続き、テレビの天気予報でも、未だに真夏日猛暑日が続いている。それに、今年の8月後半は、私にとっても、思いもよらなかったコロナに罹っての入院で、すっかり振り回され、おまけにそれによる体力の低下で、外へ行く機会も少なくなり、自然を観察する機会も減ってしまっていた。

 その上、娘や孫の来訪も重なり、例年と異なり、満足な付き合いも出来ないまま、いつまでも続く夏の暑さにうんざりさせられて、それから逃れる術ばかりに気が向いていた様なものであった。

 今朝最後に残った孫がアメリカへ帰るのを送り出して、やっと今日が9月21日で、23日がもう秋分の日であるもうことに気がついた。きっと例年見る五月山の麓の彼岸花も、もう咲いていることであろう。明日にでも早速見に行かねばなるまい。秋になり涼しくなれば、また少しは元気になるだろうとも思う。

 今年の初めには、果たして白寿の祝いの来年の正月まで生きてられるかな、いやいや、それより満九十七歳になる7月まで生きてられるかなと思ったものだったが、誕生日までは何とか乗り切ったが、白寿まではどうかなと思ったりしている。

 もう充分生きて来たから、いつ死んでも良いとは思っているが、敗戦後の様に、世の変転について行けず、生きていてもしょうがない、死なねばと思うこともない。そうかと言って、満百歳の姉を見ても、それに張り合って生きねばといった特別な希望もない。

 若かった時の様に、色々多くの事をこなすことはもう出来ないが、読書をしたり、Blogを書いたり、アートの真似事で遊んだり、散歩をしたり、何やかやで瞬く間に一日が過ぎてしまう毎日の果てに、いつかポックリこの世を去れれば良いがと思っている。