安倍・トランプ会談

 Facebookを見ていたらこんな記事が載っていた。

「あのね。あなたの会社にもいるでしょう? 会社の役員や上司が替わったら、人を出し抜いてでも一番最初に挨拶に馳せ参じる奴。トランプ・安倍会談を刻々と速報ベースで放送しているNHKをみていて、吐き気を催したー。発言するジャーナリスト、TBSの金平茂紀がつぶやいた」と。

 言うまでもなく、安倍首相が、次期大統領がトランプと決まった途端、大慌てで、まだ大統領に就任もしていないトランプ氏に会いに行った事に対する批評である。同じ感じでこの会談を見ていた人も多かったのではなかろうか。

 安倍首相はヒラリーが勝つとばかり思っていたものだから、選挙戦中にわざわざアメリカに出向いてヒラリーに会い、おそらくTPPの暗黙の了解でももらったのであろうか。アメリカの大統領選挙に間に合うように TPPを強引に議会で承認してクリントン大統領に媚びようとしていたのだろうが、それまで無視していた思いも寄らないトランプ大統領の出現に仰天したのであろう。現職のオバマ大統領を無視してまで、まだ就任してもいないトランプ氏に顔をつなぎに行ったのは外交的にもまずかったのではないだろうか。

 私的な会談なので内容は発表しないと言うが、おそらくその顔合わせも思惑通りにはいかなかったのではなかろうか。これは外交的にも失敗だったような気がする。一国の首相としてはたとへ属国であろうと、公の立場としては軽率だったと言われるであろう。トランプ氏に会うなら、南米で現職のオバマ大統領に会ってからの帰りにするべきであったであろう。

 アベノミクスが完全に失敗し、TPPも消失したとなれば、次はどうすべきか、ここらで慌てず、じっくりと真剣に次の行くべき方向を根本的に考えなければならないのではなかろうか。このままでは、ますますアメリカに振り回されて将来が見通せなくなるようである。