あまりにもまずいのではないか?日本の外交

 私は政治家でもないし、国の外交に詳しいわけでもない。しかし素人の一般庶民の目から見ても、最近の安倍内閣の外交の不味さには、こんなことで本当の良いのかと心配したくなる。

 安倍首相は、国会の追求から逃げて外国へ行っていると言われるぐらいに、これまでの首相の中で最も多くの外国へ行っているそうだし、あちこちで気前よく大金をばらまいている。河野外務大臣も専用機を希望するぐらい、海外を飛び回っているようである。きっと政府は外交には特別に力を入れているのだろうと思われる。

 安倍首相はトランプ大統領が決まった時には、まだ就任していない時点に、真っ先にアメリカまで飛んでいって当選を祝い、その後も機会をみては、何度も一緒にゴルフをしたり食事をしたりし、さらには、ごく最近では、G20があるのに、その1ヶ月前にわざわざ国賓として招待して、ゴルフに食事、大相撲観戦、天皇に会わすなどと、最高のもてなしをし、3ヶ月連続で会うなど、必死になって取り入っている感じである。

 外部からはトランプのポチと言われるぐらいにトランプ大統領には忠実で、言われるままにアメリカからの大量の武器を買わされたり、軍備増強をしたりし、北朝鮮がミサイルを飛ばした時には、トランプ大統領が「圧力をかける」と言った時には、それに倣って「圧力、圧力」と繰り返し、トランプ大統領が金主席と取引をするようになったら、急に今度は「前提なしに金主席に会う」と言い出すようなことまでしている。

 それにもかかわらず、トランプ大統領からは「日米安保は不公平だから破棄する」と脅かされ、「嫌ならもっと軍事費を払え」と言われたり、貿易不均衡で「アメリカの農産物をもっと輸入せよ」「日本車の輸入に関税を上乗せするぞ」と言われたりして散々である。

 ロシアとの外交を見ても、プーチン大統領とは25回も会っているのに、アメリカとの同盟があるために、平和条約はいつまでたっても進捗せず全く行きづまっている。

 また北朝鮮との関係では、「拉致問題は私が解決する」と大見得を切ったものの、いつまでも解決の糸口さえつかめず、トランプ大統領に頼むことだけしか出来ていない。

 そに上、韓国とは戦後処理がこじれ、未だにに戦争中の徴用工問題や慰安婦問題が解決出来ていないどころか、先日書いたように、今回は日本が韓国企業目当てに経済制裁に出るようなことまでして、最早、両国関係は時間をかけねば解決不可能なところまでこじれてしまっている。

 そのため今回のG20に際しても、折角、日韓の首脳会談が出来る機会であったのに断ってしまい、そのためトランプ大統領と文大統領が相携えて板門店へ行って金主席に会っているのに、それさえ知らせて貰えず、日本だけが蚊帳の外に置かれてしまったことになった。拉致問題の解決のためにも北朝鮮と交渉しなければならないのに、わざわざその扉を閉じてしまった結果になってしまった。

 北朝鮮の核問題を解決するための枠組みである6者協議のメンバーのなかで、他の5ヶ国は全てそれぞれに首脳が会って話をしているのに、日本だけが直接首脳会談も開けないままになっている。

 なお、イラン問題にしても、安倍首相がどう思ってわざわざイランまで行ったのか判らないが、アメリカとイランの間を取り持つどころか、何者かによる日本のタンカーの攻撃で幕を閉じることのなっただけであった。

 このような成り行きを見ていたら、誰しもこんなことでこの国の外交は大丈夫なのだろうかと不安を感じるのではなかろうか。このままでは日本は一人取り残されて、将来は東洋の孤児どころか、世界の孤児にさえなり兼ねないのではと危惧せざるを得ない。