2015-01-01から1年間の記事一覧

ドイツと日本の違い

ワイツゼッカー・元ドイツ⼤大統領領が死去された。ナチスドイツの誤りを直視し、犠牲者を弔って許しを請い、その上で現在のドイツの発展に貢献した人で有名な演説がある。1985年の議会で行ったもので以下のようなものである。 「過去に目を閉ざす者は結局の…

シビリアンコントロール

防衛省は最近組織を見直して背広組と制服組を対等にすることにしたようである。まだ国会の承認を得ているかどうかは知らないが、現在の政治の流れから見ると早晩そうなるであろう。新聞ではあまり書き立てられないがこれは将来必ずや取り返しのつかない禍根…

一生人を殺さなくてすんだ

昨夜夢の中でなぜか「90年近く生きてきて良かったことは何か」と問われて「とうとう人を殺さなくて済んだことだった」と答えていた場面が出てきた。どうしてこんなことが夢に出て来たのか前後の脈絡もなくさっぱりわからない。 ひょっとしたら潜在意識に憲法…

道徳教育

いよいよ小中学校で道徳教育が教科として教えられる事になるらしい。 私らの子供の時には修身と言われていたが、敗戦の間もない頃まだ闇米でも買わねば生きていけない飢餓の時代にたまたま卒業した中学校へ行った時の事を思い出す。教員室で教師たちがストー…

東日本大震災四周年

この間風邪で寝ていたらテレビで東北のどこかの被災地ででの追悼式をやっていた。浜辺のようなところで大きめの竹筒を3.11の形に立てて並べ、それにろうそくを灯して供養をするという儀式であり、それぞれの竹筒の内側には「頑張れ」とか「忘れるな」とか書…

三人の痩せぎすの少女たち

先日電車に乗っていたらどこかの駅で大学生ぐらいの少女が三人乗ってきた。 三人とも今時の女性にしては小さめで、始めは高校生かなと思ったが、顔付きや話の内容などからすると大学生に違いない。 ところが三人が三人ともに痩せ過ぎなのである。二人は細い…

看護の将来

朝日新聞の声欄に『「看護」とは何か 議論を深めて』という投書が載っていた。(2015.2.7.)看護の大学院生からのものであったが、法律による看護業務は「療養上の世話」と「診療の補助」とあるが、最近では前者は介護士や看護補助者が担うことが増え、後者…

探し物

先日、春になったらまた女房と一緒に旅行に行こうと思ってジパングの会員手帳を出したら、私の方の手帳にだけ会員証のカードがなくなっている。驚いて記憶を辿ってみると一月の末頃に友人と北陸にカニを食べに行った時に、ジパングを使っている。 ジパングの…

知行合一

アメリカの韓国大使が食事会で暴漢に襲われ怪我をしたそうだ。暴漢は以前にも日本の大使にセメント片を投げつけたりしたことがある、これまでも何か政治的な動きをしてきた男らしい。 そんな男がどうしてアメリカ大使にすぐ接近することが出来たのか疑問も残…

もう一度日本

最近テレビではしきりに「もう一度日本」と言われている。聞くたびに「もう一度」というのは「いつの日本をもう一度」望んでいるのか疑問になる。説明がないので曖昧であるが、画面に出てくる映像などからすると、どうも戦前ぐらいのことを指しているようで…

フィリピンの人の見た日本

朝日新聞の2月27日のオピニオン欄にフィリピンの作家F・ショニール・ホセさんのインタビュー記事がのっていた。1924年生まれなので私と同様、戦争を体験されている世代である。 日本ではフィリピンでの戦いの様子などあまり詳しく報じられてこなかっ…

国敗れて山河あり

「国敗れて山河あり」とは有名な杜甫の「春望」の詩の書き出しである。この五言律詩は長安の賊中にあって春の眺めを述べたもので、以下のような文と大意である。 国破山河在 都は滅茶苦茶になってしまったが山や河は昔のままであり、 城春草木深 長安には春…

国際的貢献とは

日本の新聞やテレビのニュースを見ていると、主として政府筋の情報で「国際的貢献」とか「国際社会がどうこう」という言葉がやたらと出てくる。 しかしこの国際的というのは具体的に何を指しているのか解説されないのが普通である。言葉は正確に誰にでもわか…

国があって国民があるのではなく国民がいて国がある

民主主義の国では人々がいてその人たちが国を作っているはずだが、日本の政治家は選挙さえすれば民主主義で、政府があって国民があると思っているようだ。政府が目指している自民党の憲法改正案をみるとよくわかる。憲法は国民が政府を縛るためにあるものな…

時間に追いつけない

若い時には年を取って時間が出来たらゆったりと流れる大河の辺に座って水が悠々と流れるのを一日中でもじっと眺められるようなことでも出来たらなあと、そんな景色を想像して軽い憧憬のようなものを感じたこともあったが、実際に年を取ってみたら、時の流れ…

アイヒマンは今も生きている

アメリカのイスラム国攻撃のドローンの操縦士の話がインターネットに載っていた。 アメリカの基地にいて窓のない倉庫のような場所でコンピュータで操縦し、目標を探し、命令により標的を狙いミサイルを発射して相手を殺すのだそうである。まるでコンピュータ…

一所懸命か一生懸命か

「一所懸命」か「一生懸命」か、今は後者を書く人が多くなったようで、広辞苑を見ても両方が載っており、「一生懸命」の方には「一所懸命の転」と記されている。 私などは子供の時から「一生懸命」でなく「一所懸命」が正しいと教えられ、訳も分からずその通…

”横船”

横船と言っても少し説明しなければおそらく誰にもわからないであろう。玄関などの上がり框などでの靴の揃え方で出船、入船といえば誰にでも分かるであろう。靴を脱ぐとき室内へ上がろうとした方向にそのまま靴を置いておくのが入船で、反対に玄関から出かけ…

戦争絶滅法案

どこの国でも戦争になると大臣や政治家たちは「積極的に平和のために」とか「お国のために」戦えと国民に発破をかけて無理やり戦争に行かせようとする。 しかし、声高にそういう事を言う人に限って、自分が先頭に立って戦争に行く気はないし、実際にも行った…

イスラム国で拘束された二人(続き)

イスラム国で拘束されていた二人は悲しいかな二人とも処刑されたようである。ご家族の心痛は察して余りがあるし、尊い命の損失は痛恨の極みである。ご両人のご冥福を祈るばかりである。 安倍首相は「卑劣きわまりないテロ行為に強い怒りを覚えるといい、テロ…

矯正と共棲

先日何故か夢の中で「矯正」と「共棲」という言葉が対になって出てきた。夢の中なのでどういう経過で出てきたのかわからないが、目が覚めた時この対の言葉が頭に残っており、これについて考えろと指示されているような気がした。 その時すぐに頭の中に浮かん…

イスラム国で拘束された二人

イスラム国で二人の日本人が拘束され身代金を要求された映像が流れ、いろいろな情報が飛び交っている。しかし、殆どの情報はごく表面的なことや細切れなもので、欧米系大手メディアから貰った偏った間接的な情報しか入らないので正確なことが掴みにくい。 イ…

口の中のお地蔵さん

昔も今も殆どの人が年をとれば歯が抜けて入れ歯を入れなければならなくなる。歯科では八十・二十と言って八十歳でも歯が二十本揃っているように若い時からよく歯を磨いて歯を大事にしましょうという運動が行われている。 若い時は虫歯が問題だが、年をとって…

物言えば唇寒し秋の風

芭蕉のこの句は、「何事についても余計なことを言うと災いを招く」というような意味合いで使われることが多い。 戦前には国の方針に反するようなことは一切公然とは喋れない雰囲気が社会に膾炙していたので、何かにつけてこの句が出てきたので子供でも知って…

てんご遊び

この正月には米寿の祝いを貰った。まさかここまで生きるとは思ってもいなかった。まさに余生というべきか。残りの人生は短い。どっちみちやがて死ぬ。それまでの短い時間を大切に楽しまなければ勿体ない。この世に沢山不満もあるがこれまで何とか生かして貰…

フランスの風刺報道機関襲撃事件

このニュースを聞いて先ず初めは、報道機関襲撃ということでとっさに朝日新聞の西宮だったかの支局の襲撃事件を思い出し、暗澹とした気持ちになったが、聞き進むうちにこの風刺というのがかなりえげつないイスラムを冒涜するような風刺だったらしく、少しそ…

原爆とイソップ物語

インターネットにある芸人さんがアメリカでは広島への原爆投下について半数の人が戦争を早く止めさせるための正当な手段であったとしていることを聞いて涙を流して悔しがり、加害者のアメリカに理解してもらい謝ってもらわねばならないと言っている話がのっ…

ネトウヨとは?

最近インターネットなどでネトウヨなどという語を時々見て、初めは何のことか老人には若者言葉の一つという以外わからなかったが、どうもネット上の右翼ということで、在特会などのヘイトスピーチなどとも似た傾向で、何かの発言を取り上げて、ネット上で反…

「初め良ければ」なら良いが・・・

今年は正月早々から寒気が南下して滅多に雪を見ない我が家でも雪が少し積もるぐらいで風も冷たく例年の「初歩き」は延期した。正月の雪は縁起が良いとも言われるが、吹雪いたり、遭難者が出たりするのでは縁起が良いとも言ってられないだろう。 それは兎も角…

三社廻り

無神論者なので初詣というわけではないが、ここ何年かは元旦の朝には近くにある三つの神社を廻ることになっている。週に何回かは家の近くの猪名川の河原や少し離れた水月公園などを一時間ぐらい散歩することにしているが、正月なので少し違った所へ行こうと…