2023年の思い出

 今年、2023年もいよいよ終わりとなった。歳を取るとともに、加速度がつくかのように時が速く経つてしまうもののようである。

 足が衰えて、毎年行っていた元旦早暁の近くの神社巡りも今年は一社で我慢し、分けて行くく様にしたのだった。長年続けてきた箕面の滝への”月参り”も終わりにせねばならないかと危惧したのも、もう一年も前のことになる。

 あっという間に過ぎてしまった一年であるが、その間の出来事といえば、先ずはコロナの流行が落ち着いて、世間の様子も変わり、私も行動範囲を広げることが出来たことであろう。

 世界を見渡せば、ウクライナアメリカの代理戦争が続いている上に、今度はイスラエルパレスチナガザ地区への侵攻が始まり、まさにかってのナチスによるユダヤ人のホロコーストと同じ様なことが、今度はユダヤ人によるパレスチナ人のジェノサイドとして行われている。アメリカの後ろ盾があり、世界はそれを眼前に見ながら、何も有効な手段を打てていないのが悲しい。

 国内に目を向ければ、日本政府はアメリカに言われるままに、沖縄の民意を無視して国が権利委を代執行してまで、辺野古基地建設をすすめようとしている。また、国民に説明もなく軍事費を総予算の2%にまで引き上げ、沖縄の島々を要塞化し、敵基地先制攻撃をも可能とし、殺傷能力のある武器の海外輸出を可とするなど、次第にアメリカの対中国策に組み込まれていっている。自衛隊の有するパトリオットアメリカへ輸出することにもなったようである。

 その一方で、自民党の大掛かりな政治資金の違反事件が持ち上がり、検察が動き始め、年初には一波乱ありそうな政治情勢である。岸田内閣の支持率は落ちるばかりで、政治の先行きも気になる。

 それはそうとして、私にとってのこの一年の出来事としては、先ずは、今年から娘がアメリカから帰って来て、近くに住む様になったので何と言っても心強い。

 また杖歩行で長距離歩行が次第に困難になって来ていたところ、トライウオーカーなる歩行補助器に巡り合い、おかげで長距離歩行も復活出来、箕面の滝への”月参り”も続けられる様になったのは今年の大成果だったとも言えよう。

 今年はその他、上の娘や孫たち、それに甥や姪までもが、アメリカやイギリス、カナダ小笠原等から、順繰りに次々と訪ねて来てくれ、楽しい時間を共有出来たことが何より嬉しい思い出となった。

 更に、孫が来た時に撮った「95歳の祖父の一日」というビデオがTiktokでPVが100万を超え、アメリカのテレビ局に注目されて、いい加減な私の健康法?なるものが、CNBCの電子版に載ったことも忘れられない思い出となった。

 さて、来年はどういう歳になることであろうか。残り少ない人生の終末がどうなることやら。楽しみでもあり、楽しみでもないと言うところである。