イスラエルによるホロコースト

 

 イスラエルハマスの戦争はイスラエルのガザ攻撃で、病院が攻撃目標となる前代未聞の残虐な戦いとなっている。イスラエルハマスが病院を拠点に地下道を張り巡らして根拠地としているからというが、譬へそれが本当であっても、病院を攻撃して入院患者や病院に身を寄せている人たちを無差別に殺戮することは人道に反する悪魔的行為であり、絶対に許せない。

 昔から譬へ戦時下であっても、病院や病院船などは人道上から国際的に保護されて来たものであり、それへの攻撃は国際条約でも禁じられているし、誰が考えても、人として許せない行為である。

 ユダヤ人がドイツのホロコーストの犠牲になった悲惨な歴史は忘れられないが、そうだからと言って、ユダヤ人によるパレスチナ人のホロコーストが許されるわけではない。

 1946年のイスラエルの建国は、パレスチナ人が住んでいた所であり、以来、幾度もの戦争を経て、イスラエルパレスチナ住民を故郷から追い出して、入植地を拡げて来たのである。

 しかも、オスロ合意で、イスラエルパレスチナの並立が同意された後も、イスラエルヨルダン川西岸のパレスチナの土地においてすら、今だにパレスチナ人を追い出して、入植地を増やし、ガザ地区などでは境界に塀を張り巡らし、検問所を設けて、そこからでなければ出入りが出来ないようにまでして、「屋根のない牢獄」と言われるまでにパレスチナを押さえつけているのである。

 元々パレスチナ人が平和に暮らしていた土地なのである。それがイギリスの三枚舌外交でユダヤの国イスラエルが作られ、パレスチナ人が故郷を奪われることになり、イスラエルが時の経過とともに一方的に入植地を増やし、支配地を増やし現在の姿になったのである。

 それに対する抵抗の一貫が今回の戦争なのである。それに対し、特徴的なのは、今回の戦争が始まるや否や、アメリカは直ちにイスラエルを援護すると声明を出し、その後のイスラエルの暴虐に対する国連の非難決議にも拒否権を使ったりして、一貫して反対して来ているのである。

 ただ時代が変わったことを示すのは、アメリカがもはや昔の世界の警察官として振る舞うだけの力がなくななっていることである。国連でも、イスラエルに対する人道上の非難に対して、アメリカが棄権して決議が成立したことである。

 誰が見てもイスラエル軍によるガザでの病院攻撃は人道に反するジェノサイドである。全世界から非難の声が上がり、アメリカの国内においてさえ、若年層を中心にイスラエルを非難し、パレスチナ人を支持する人たちが増えている。

 今後どのように発展していくかはまだ不明であるが、イスラエルの人道に反するこのジェノサイドに対して、世界中から非難の声が強くなっていることには注目すべきであろう。、