回転寿司の寿司が消えた

 先日久し振りで回転鮨屋さんに行った。4〜5人連れだったので、個室に通された。座ってから、周囲を眺め、寿司が乗って運ばれて来るコンベアベルトを見てびっくりした。レールはカラッポなのだ。回転寿司屋のベルトに寿司がひとつも載っていないのはどうしたことか。もう回転寿司屋は廃業してしまったのか。

 その店もチェーン店だというから他の店でもこんなことが起こっているのであろうか。コロナの流行のために、もう回転鮨屋は廃業なのだろうか?もう元の普通の食堂形式に戻ろうというのであろうか。

 その代わりなのかどうかは知らないが、各座席にはi Padぐらいの端末が置かれており、それがメニューがわりで、全てそこから注文するようになっていた。私たちはランチのセットを注文したが、従来からの普通の店と同じように料理を運んで持ってきてくれた。

 コンベアベルトは空のまま動いていたが、ひとつも寿司が乗っているのを見かけない。単品の寿司を頼んでもベルトは使っていないのだろうか。コロナで客足が落ちたので、従来のコンベア方式では無駄が大きくなるので改めたのであろうか。

 客は結構入っているようだったが。ベルトの前には客も座っていないようであった。これでは全く普通の食堂と変わりがないではないか。コロナ流行で客がベルトの前に座って隣同士が密になるのを避けるためというより、客の入りが悪くなり、コンベア方式では握った寿司の無駄が多くなり、売り上げが減って大変なので、その対策であろうか。

 無駄になったベルトの設備のおかげで、従業員は大回りをして料理を運ばなければねばならず、過重労働になるばかりであろう。まさか、この新しい形式をいつまでも続けようというのではなかろう。臨時の応急手当てであろうか。生き延びるための工夫なのかも知れない。

 やっぱり回転寿司屋ではベルトコンベアによって次から次へと色々の寿司が運ばれてこなければ、何か裏切られたような感じがする。早く回転鮨屋の本来の姿を取り戻してくれることを願って止まない。