原発汚染水の放出

 日本政府はIAEAのお墨付きをもらって、いよいよこの夏からでも、福島原発の溜まりに溜まった汚染水を太平洋に流すことにしたようである。

 これまで福島の工場の敷地内に、千以上ものタンクを作って汚染水を保管してきたが、それもいよいよ満杯になって来て、今後どうするかが問題となり、いよいよ海に流すより方法がなくなったようである。

 そこで、政府は汚染水を処理水と言い、他の放射性物質のことについては口を閉ざして、あたかも問題なのはトリチウムだけのように言って、漁業者などの反対を「風評被害」の心配に過ぎないとして、汚染水の海洋放出を行おうとしている。

 確かに残存放射性物質の量は微少で、予定通りの処置を施して、放出が順調に進めば、少なくとも当座は問題なく進められることだろうと思われる。

 しかし、政府の言うALPS処理で他の放射性物質が完全に除去されるものではなく、政府の言う処理水はトリチウムだけを含むものではない。現在、福島第一原発の敷地内のタンクに保管されている処理水のうち、およそ7割は、トリチウム以外の放射性物質を除去しきれておらず、放出するための基準を満たしていないそうである。

 このため、放出する前に二次処理をしてトリチウム以外の放射性物質の濃度が国の基準を下回る濃度になるまで処理を続けることになっている。それらの処理がうまくいかない場合も想定しておかなければならない。

 これまで捨てられないから無理をしてタンクを増設して貯めてきたのが、ただ一杯になったから放出しかないのだと言われても、放射性物質を含んだ汚染水を海に流しますと言われて、心配しない方がおかしいではないか。単に風評被害だけの問題ではない。

 今後、海洋放出の過程で問題にすべき放射性物質が放出される可能性はゼロではない。それだからこそ放出にあたっての安全のための色々な仕掛けが用意されているのである。順調にことが進めば問題が起こらないであろうが、途中で有害放射性物質が問題となる可能性もありうることも忘れてはならない。

 海洋放出であるから、日本だけの問題ではない。IAEAの判断も尊重すべきであるが、近隣諸国や太平洋諸国の心配に対しても、今後もその時その時に応じて、末長く丁寧な説明を続ける必要がある。その時々の事実の公開、緊急時の対策も、十分納得のいく説明の上、続けるべきである。

 それなのに、政府はどうして汚染水を処理水と言い、他の放射性物質こそが問題なのに、トリチウムのことだけしか言わないのであろうか。日本では敗戦を終戦と言い、占領軍を駐留軍と言ったように、都合の悪いものを言い換えて誤魔化そうとする伝統があるが、処理水やトリチウムで言い逃れられるわけではない。問題の詳細(本質)を関係者は殆ど理解しているのである。

 処理方法、海洋放流の実態を詳しく説明して納得を得ようとせずに、政府の決定を黙って強引に進めようとする所に問題があるのだということを認識すべきである。政府の言う「風評被害」も、風評だけとして切り捨てるわけには行かない。

 中国は、外務省の報道官が「放出を強引に推し進めないよう重ねて求める」と述べているし、韓国や太平洋の島国でも反対の声が聞かれる。

 これまで長い時間があったのだから、関係のある所、影響が考えられる所への説明は十分丁寧に出来、納得が得られたはずである。納得してもらっていないなら、政府の説明不足を補うべきである。見切り発車は将来に禍根を残すことになり、日本の信用を落とすだけで、絶対に良くない。

 港のすぐ先に放出すれば経費も安いのに、1キロ先から放出する意味は? 安全なものなら東京湾に放出しても良いのではないか、今まで危険物のために貯めていたものを放出することになったのは放射性物質の除去が長時間経って心配ない濃度にまで減ったからなのか、敷地がいっぱいになって放出するより方法がなかったからなのか等々、色々な疑問があるのは当然のことである。単に「風評被害」と切り捨てるのではなく、納得のいく説明をするのが政府や東電の責任ではないか。

 説明が十分でないまま、陰で黙ってことを進めるような、日本政府のいつものやり方を皆が知っているので、余計に心配になるのではないか。時間がないからといって、見切り発車することは許せない。

 直接関係の薄い私でさえ、こうした疑念が次々に出てくる。関係者が心配するのは当然ではないか。十分な説明による納得の上での、民主的なやり方をするべきである。国内でも心配の声が上がるのだから、海外の人々が心配するのは当然であろう。果たして海外の人までが納得するだけの説明がされているのか甚だ疑問に思う。

 東京電力は2015年に県漁連に「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」と文書で約束しているが、今回の政府の決定ではこのことに触れていない。地元との約束も守らず、丁寧な説明をすると言われても、誰が信用するだろうか。国が決めたのだから、その方針に従って放出するというのでは、あまりにも無責任であろう。

 日本でも、ちょっとSNSを覗いただけでも、色々な危惧が語られている。これらも無視するのではなく慎重に考慮すべきであろう。

 

⭐️鳩山友紀夫(由紀夫

 国際原子力機関IAEA福島原発トリチウムを含む汚染水の海洋放出を安全とし人や環境

 への影響は無視できるとした。本当なら嬉しいが出来レースのように思われる。なぜ1キロ

 先なら良いのか。薄めたら良いならどんな液体でも海に流せることになる。海水浴シーズ

 ンを外せなら一年中泳いでる魚はいいのか

⭐️日本が海洋放出予定の水は核燃料デブリに触れた汚染水をALPS処理した水ですべての核

 種が除去されているという測定はされていない。なので、もしかすると恐ろしい水かも知

 れない。

⭐️証言:日本の外務省職員がIAEA職員を買収した!って情報が出てますねぇ。韓国語はわ

 からないので内容までは把握できてませんが。 twitter.com/joom1217/statu…

 等等・・・・