私は阪急電車の池田駅の近くに住んでいるので、毎日のように阪急電車を利用して来た。まだ少しだけは仕事もしていたし、買い物にしても、映画を見たり、何かの催し物に出かけるにしても、殆ど梅田まで阪急電車に乗っていた。
梅田へ行く時には２２回使える回数券で、その他の時はピタパのカードを使っていたが、回数券は毎月一枚では足らず、二枚で余る程度であった。ピタパは一月毎に乗車履歴を報告してくれるので、一ヶ月の行動を思い出させてくれるのを楽しみにしていた。
ところが今年の１月からのコロナ（Covid19）の騒ぎである。仕事は丁度足が悪くなって辞めたのであったが、コロナのために他の予定も次々と取り消されていった上に、感染の恐れから出来るだけ出歩かないようにしたことも重なって、急に事情が変わってしまった。
先月ピタパのメールが来たので、いつものように開いてみたら、乗車履歴の欄が真っ白で、一度も利用していないことが分かりびっくりさせられた。回数券のカードも出して見たら、２月２０日を最後に、以来使われていない。
毎日近くの猪名川の河原などを散歩をしているが、阪急電車の線路が近いので、毎日のように阪急電車の走っているのを見ているので、今でも以前と同じように始終乗っているような、
身短な感じでいて気がつかなかったが、実はもう二ヶ月以上も阪急電車に乗っていないのである。梅田へも、もう二ヶ月も行ったことがないことに気がついて改めて驚かされた。
まだ当分コロナ騒ぎも続きそうである。色々な社会活動がこのまま抑えられたのが続くならば、我々老人はますます社会から遠ざけられて、コロナ騒動が収まっても、もう二度と社会の仲間に入れて貰えなくなるのではなかろうかと危惧する。それより切符を買ったり改札を通ったり、複雑な通路を通ったりと、電車の乗り方さえ忘れてしまいそうである。
