国民のことがわからない安倍首相

 今度の台風19号の襲来にあたり、安倍首相は対策会議で必要な指示を出した後自宅へ戻り、丁度行われていたラグビーの日本とスコットランド戦を観戦していたらしく、その夜10時にツイッターを発信している。

 首相だからといって、台風が来ていようが、仕事を終えれば、ラグビーを観戦するには何の問題もないであろう。しかし、そのツイッターの内容があまりにも惨めなのである。

東日本大震災 でもスポーツの力を実感しましたが、世界の強豪を相手に最後まで自らの力を信じ、勝利を諦めないラグビー日本代表の皆さんの勇姿は台風で大きな被害を受けた被災者の皆さんにとっても元気と勇気を与えてくれるものだと思います。日本代表初の決勝トーナメントでのご活躍を期待しています。」というものであった。

 当然これにはすぐに、次のような批判が殺到したそうである。「おかしいよ。。。。被災地の人はラグビーどころじゃない。自分の家が浸かってるのに。絶対配慮ない。」「亡くなったり怪我をされた方々、家や車が流されたり、水浸しになった方々が多数いる。避難所で同じ事を言えますか?」「被災された方々は、正直それどころではないと思います。そういう想像力を持たないあなたは、総理の資格はありません。即刻お辞めになるべきです。」「年月を経過した時に言う言葉だよ。被災直後に一国の首相が口にする言葉じゃない。」「被災者はラグビーを見ている余裕などありません。ましてや家族を亡くしたり、家族の行方がわからない人の不安や悲しみが癒されるはずもありません。言葉が軽すぎます。」など、など。

 幾ら何でも「アホか」と言いたくなる。この時間帯、利根川では氾濫危険水位に到達したことから、千葉県成田市や千葉県香取市、千葉県銚子市といった地域で警戒レベル4の避難勧告が出されていたし、宮城県丸森町や長野県長野市をはじめとして多くの地域で孤立状態に陥いっていた人びとも数多くいたといわれる。さらに、経産省の情報で停電戸数も約9万戸に達していたのである。

 いくらラグビーの勝利を知らせるにしても、どこの世界でも、その時の聞く側の状況や心理を考えないでツイッターするバカはいないのではなかろうか。安倍首相は自分が国民の選挙に選ばれたという自覚が全くないのではなかろうか。あまりにも常識のなさすぎる人だと思わざるを得ない。

 こんな人が総理大臣だなんて国民の恥だと言わねばならない。首相の資格がない以上は早く辞めていただきたいものである。