高山病

 血小板減少性紫斑病で入院中、届けられた医学雑誌をペラペラめくっていると高山病の記事に出くわした。暇なのでついそれの絡んだ自分の昔の経験などを思い出したりしていた。 

 学生の頃はよく友人たちと連れ立った槍や穂高駒ヶ岳などと山登りにも行ったが、その頃は山に登っても息切れはすることあっても頭が痛くなるとか、ぼんやりするとか、ムカムカしたなどと言った高山病の様な症状が気になることはなかった。

 ところが50歳代の後半の頃、四国にいる時に、女房と娘の三人で四国の剣山に登ったことがあったが、その時、山頂付近で息が切れて、頭痛があり、しんどくなってしばらく休まなければおれないことがあった。詳しいいことは忘れたが、朝早く何処かで落ち合って、山の中腹までバスで行き、そこから歩いて頂上を目指したのであったが、寝不足のところに朝早く、バスで急に高い所まで来たことが関係している様に思えた。あまり大したことはなく、しばらく休んで回復し、予定通り山頂まで行って帰って来たと記憶している。

 次に高山病かなと思ったのは、飛行機で日本からアメリカの西海岸経由でデンバーにつき、デンバー在住の友人が迎えてくれ、準備してくれていたので、休む間も無く、近くの山に登った時であった。その時は時差で日常のリズムが乱されているところに、寝不足なども重なり起こったものであろう。友人について行くのが大変だったことを思い出す。

 3番目はスイスのアイガーの頂上へ鉄道で登った時である。頂上の駅で展望台に上がるエレベーターは混み合うことを旅行案内で知っていたので、駅を降りるや否や大急ぎで誰よりも早くエレベーターまで走って行ったところ、さすが高所である。エレベータに乗った途端、頭がふらつき、頭痛がし、気分が悪く、息も苦しくなってエレベーターの中でしゃがみ込んでしまったのであった。

 更には、メキシコ・シティに行った時は高地のためか、その上、時差で寝不足も加わっていたのであろう、ホテルでしばらくじっとしておらなければ動けなかったこともあった。

 平素は酸素不足など考えることもなく、意の赴くままに行動しているが、色々な条件下では、こんな経験も何度かして来た。嘔吐や吐き気までいったことはないが、あちこち旅行の途中で時々、こうした頭痛や息苦しさ、しんどさなどに巡り合うこともあったものであった。

 いずれも、高山病と言われるほどのことはなかったが、どうも私は低酸素状態には弱い様である。