昨年11月、日本とアメリカの司法が、結婚の平等に関して、全く逆の判断を下したそうである。
米国では11月10日、連邦最高裁が同性婚の合憲性を覆すよう求めた申し立てを却下し、2015年の歴史的判決を維持したのに対し、日本では、11月28日、東京高等裁判所が結婚の平等への期待が高まっていた全国の流れに逆行して、同性カップルに婚姻を認めない現行制度を「合憲」と判断したそうである。
同じ「結婚の平等」をめぐる判断でありながら、両国の司法が示した姿勢が驚くほど対照的であったことは興味深い。
日本のこの判決は、全国で6件の同性婚訴訟のうち、最後に下された高裁判決であり、他の5件がいずれも制度の問題点を指摘してきているのに、重大な後退を示すもので、同性カップルに対する差別的な制度を維持するものであり、日本における婚姻平等の実現に向けた動きに水を差すものである。
司法判断の一部がこのような結論にとどまったことは、同性婚の概念や当事者の現実を司法が十分に理解していない姿勢の表れであろう。
近年、日本社会でも、同性婚の法制化に対する支持が広がり、企業や自治体でも多様性を尊重する取り組みが進んでいる。にもかかわらず、同性カップルが法的に保護されない現状は、当事者の生活に直接的な不利益をもたらし続けている。
日本はG7で唯一、同性カップルの法的関係を認めていない国である。この状況は国際人権基準に照らしても、改善を先送りすることは許されない。訴訟が最高裁に進む間にも、政府は立法によって問題を解決することが可能なのである。差別を禁止し、同性カップルの権利を実質的に保障する法制度の整備を急ぐべきであろう。