新聞のトップ記事

 毎朝、新聞を新聞受けから取り出す時に、先ず気がついて目にするのは、一面の一番上に大きな字で書かれている、トップ記事の見出しである。大きな事件でもあると、もうこれ以上には大きく出来ない活字が並ぶので、誰にしても嫌でも、そのニュースが目に飛び込んで来ることになる。

 ところが、年がら年中、休む日もなく新聞を発行していると、大した事件も事故も起こらなかった日にはどうするんだろうかと気にもなる。トップ記事だから、無しでは済まされない。恐らく、どれをトップに持って来たら良いのか悩むに違いない。

 そんなケースではなかろうかと思ったのが、12月1日の朝刊であった。一面トップの見出しが「職安職員求職者なりすまし、都内ハローワーク就職件数に計上」とある。

 最近の注目ニュースとしては、香港の高層ビルの火災や、スリランカの洪水、それで動けなくなった日本人二人の救出とかであろうが、両方とももう報道済みである。その続きも大事だが、二番煎じになるのでトップ記事にはなり難い。

 新聞をめくると、関西生コンクリートの組合員の逮捕や裁判なども出てくるが、これは日本では少ない職能的組合の活動と暴力事件の取り違えもあり、司法との争いなどの問題であるが、もう長い間の争いで、既にあちこちで取り上げられている話だからなのか、司法に遠慮してか、今更トップ記事にはなり難かったのであろうか。

 ハローワークの方は、今では民間の就職斡旋事業なども増え、相談人数なども減っているようだが、公務員なので相談件数や斡旋件数などを報告せねばならず、そのノルマもある職場事情が絡んでいるようである。斡旋担当者が相談者になりすまし、実際に企業まで赴き、採用となったのを後で取り消し、それをも一件として報告に加えていたというものである。

 公務員として違反に違いないが、直接誰かに害を及ぼしたような事件ではない。ひょっとしたら、本人が良い就職先が見つかれば、ハローワークを辞めてそこへの就職を考えていたのかも知れないとも考えられる出来事だ。果して新聞のトップ記事としてふさわしかったものかどうか分からない。

 どうでも良いようなことだが、気になったので書き留めた。