こんな靴見たことがない

 先日空いた電車に乗った時に、たまたま近くに立っていた女性の靴を見て驚いた。ハイヒールの運動靴?なのである。4〜5センチぐらいはあるかと思われるハイヒールなのだが、ひょいとみると、前面はよくある普通の編み上げになったズックの運動靴とそっくりなのである。

 運動靴でハイヒールとは矛盾した靴ではないか。一体どういう運動をしようというのであろうか。あれではまともに走ることも、跳躍したり、体を自由に動かしたりすることも出来るわけはない。

 そうかと言って、前面がズックの運動靴のようなあの靴では、舞踏会はおろか、街の会合にだって似合わない。街を歩くにも適しているとは言えない。どういう目的で作られた靴なのであろうか。

 唯一考えられる可能性としては、背を高く見せるためなのであろうか。今の若い女性では、クラシックな革靴よりスポーツ用のズックの運動靴の方がポピュラーなので、こんなハイヒールの運動靴が出来たのでろうか。

 それにしても、背を高く見せるだけなら何もこんな矛盾した靴を作らなくても、従来からよくあるハイヒールの方が似合うし、それがあれば十分なのではなかろうか。

 こんな靴を見たのは初めてのことである。しげしげと眺めていたが、どう見ても、いくら見ていても腑に落ちない。世の中には考えられないようなことが、現実にあるものだと思わざるをえなかった。誰か解説してもらえませんか?