世界で一番戦争をしている国

 たまたまSNSで興味深い記事を見た。世界で一番よく戦争をしている国はどこかというものであった。誰しも最近の世界での戦争のニュースを見聞きしていると、それはアメリカではないかと思うであろうが、まさに正解である。

 WashingtonsBlogというのによると、2011年にDaniosと言う人が調べているのをInformation Clearing House(ICH)という所が2015年までの分を捕捉して、発表しているのだが、アメリカは1776年の建国以来2015年に至る239年中222年、実に93%の年、何らかの戦争をしていたことになるそうである。

 独立戦争に始まって、長期にわたるインディアンとの戦い、スペイン戦争、メキシコ戦争南北戦争、フィリピン戦争、第一次および第二次世界大戦などが続き、戦後も、朝鮮戦争ヴェトナム戦争があり、その他にもガテマラ、ニカラガ、パナマその他の中米諸国への侵入、さらにはペルシャ湾岸戦争、イラク戦争アフガニスタン戦争もあるし、レバノン、シリア、イエーメンなど中東、ソマリアリビアなどのアフリカ、さらにはボスニア・ヘルツゴビアなどと、世界の警察官よろしく、世界中での戦争に関与してきたことは周知の事実である。

こうなると戦争のあるのが日常で、戦争のなかった年は、僅か21年だけということになる。

(1791,1797,1807.1808,1809,1826,1828,1829,1830,1897,1935,1936,1937.1938,1919,1940,1976,1977,1978,1997,2000年の21年のみ)

 10年と平和が続いたことがなく、一番平和が長く続いたのは、1935年から1940年までの5年間で、この間は戦前の大不況でアメリカが孤立している時期であった。いかに果てしもなく戦争をしているのだろうかと呆れるばかりである。

 この多くの戦争には、それぞれの色々な経緯があったのであろうが、その戦争ごとに、多くの命が失われたことは間違いない。色々な矛盾の解決には、もっと平和的な方法もあったと思われるが、これらの戦争で大儲けをした人たちがいたことも確かである。

 昔の戦争はいざ知らず、近代の戦争は総力戦で、大量の武器が使われるが、武器には値段がない。しかも、戦争でどんどん消費してくれる。勝つためには、どんどん補給しなければならないので、戦争ほど儲かる商売はないであろう。

 日本も、第一次世界大戦では参戦したが、実際の戦いは少なかったので大儲けしました。第二次世界大戦では散々な目に遭ったが、戦後には、朝鮮戦争では戦わずして、兵站基地だけに関与して、日本の復活の足がかりを作り、ヴェトナム戦争を通じて経済成長したのが歴史である。

 戦争で儲ける方は良いが、そのため家を焼かれ、死んだり、傷ついて被害を受ける人々にとってはたまったものではない。自国が戦場になった朝鮮やヴェトナムの人たちにとっては、日本人が戦争で受けた被害と比較にならない惨禍に見舞われたに違いない。

 ましてや、この戦争にコロナのパンデミックなどが重なったのでは、世界中の人にとって、たまったものではない。国家観や宗教の違い、経済的な矛盾など、世界に見られる矛盾は無くなることはないだろうが、その解決法は戦争とは限らない。懸命な人類はもっと話し合いの外交によって矛盾を解決することしか人類の未来の繁栄を保証する方法のないことを知るべきであろう。

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