安倍首相が政権発足直後から高々と打ち上げたのがアベノミクスであったが、二年経ったら物価も上がり景気も回復すると言われていたのが、八年経っても回復しないまま、今や新型コロナのパンデミックに巻き込まれて、経済にも大きなブレーキがかかったような状態にまでなってしまっている。その上、この新型コロナに対する対策が、あまりにも遅く、貧弱で、大方の失望を買い、今や内閣の支持率も27%まで落ち込んでしまっている。
この安倍首相のコロナ対策の一つがアベノマスクであるが、600億円だかの高額な費用を掛けて、4月の初めに各世帯に緊急に直接配布すると期待を持たせながら、2ヶ月経った今なお、配られていない所が多く、我が家にもまだ届いていない。緊急対策であるから、緊急に処理されてこそ意味があるものである。月日が経ち、今や巷にマスクは溢れ出しており、小さな布マスクの評判も良くないので、最早このマスクを期待して待っている人がいるのかさえ疑問に思われる。届いても返納する人さえ出てきているそうである。
TVなどで見ると、安倍首相だけが今なお律儀にこの小さな布マスクをしているが、周囲の閣僚などで布マスクをしている人は一人もいない。その上、政府の注文で出来上がってきたマスクが汚れていたり、異物が混入していたりで、それを選別するのにまた8億円とかを使ったなどとも言われている。このマスクは洗ったら更に小さく縮んでしまったなどとの話もある。
政府のコロナ対策は全てにおいて、遅くて、ケチで、不味いと言われている。コロナ流行に対する対策として、劇場や店舗など人の密集する多くの場所の閉鎖などの自粛や要望、指示などはしても、それに対する政府の補償がなかったり、あっても極めて遅く貧弱なのである。紆余曲折を経て決まった国民の一律給付金の申請も、ITの不都合などでなかなかスムースには進んでいない。
フランスでも市民へのマスク配布が行われているようだが、あちらのマスクの方が大きさや形も良く、見た目も立派そうだし、配布も申請すれば速やかに届けられるそうである。
今やアベノマスクを使っているのは安倍首相だけで、言葉通りの安倍(首相)だけの「アベのマスク」になっているようだし、アベノミクスも「アベノミクスアベノマスクで終わり告げ」というところらしい。もうここらで安倍首相には辞めて貰いたいものである。