最近の新聞によれば、トランプ大統領は今パンデミックを起こしている新型コロナ肺炎(Covid19)のウイルスを「中国ウイルス」とか「武漢ウイルス」とか呼んでいるが、その起源についても武漢の海鮮市場から起こったものでなく、武漢のウイルス研究所から漏れ出たものではないかと調査していると言っている。
これについては、武漢で爆発的に感染が広がり、武漢の閉鎖が起こった頃、SNSに、この原因はアメリカからの留学帰りの中国の研究者で、アメリカの諜報機関の手先だった者が、武漢のウイルス研究室から人工的に操作した実験用のウイルス株を秘密裏に持ち出したのが始まりだとする記事があり、査読を受けない医学周辺雑誌?への発表も添えて書かれていたのを読んだことを思い出す。
また、この冬一月頃にはアメリカでインフルエンザが猛威を振るい、米疾病対策センター(CDC)によると2019~20年のインフルエンザシーズンは患者数が1900万人、死者数は1万人を超えたとかで、世界で新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるなか、米国ではインフルエンザが大きな脅威となっているというニュースが流れていた。
そのうちに新型コロナ肺炎が、瞬く間にヨーロッパの各國に広がり、連日新聞を賑わすようになったので、アメリカのインフルエンザとコロナ肺炎の関係はどうなのかと疑っていたところ、2月24日になって、CDCが記者会見を開き、新型コロナの検査対象を大幅に見直し、インフルエンザに似た症状が確認された患者に対し、新型コロナウイルス検査を開始するという発表を聞いた。
その結果の詳細は知らないが、インフルエンザとされていた人の死亡診断書が新型コロナ肺炎と書かれた例もある様で、アメリカ在住の麻酔科医の筒井冨美氏も「インフル患者とされた人の中に、相当数の新型コロナ患者がいる恐れがある」と言っていた。
時系列的にも、そのすぐの続きが、今のアメリカにおける新型コロナのパンデミックなのであり、少なくともインフルエンザとされていた患者の一部は新型コロナだったのであろうと思わざるを得ない。そうなると武漢の新型コロナ流行よりも、アメリカの新型コロナの流行の方が先だという可能性もあることになる。
先日トランプ大統領がこの新型コロナの発生について中国を非難した時、中国外務省がアメリカ陸軍が武漢へ齎したものだと反論しているのを読んだ時には、どうしてそのような荒唐無稽とも思えるようなことを言ったのだろうかと不思議に思ったが、すっかり信じていたアメリカのコロナが中国から来たものではなく、逆にアメリカのコロナが中国へ伝播した可能性も否定出来ないことになる。
そう思ってSNSを見てみると、今度は次のようなものが見つかり、私の疑問だけでなく、新型コロナが中国でなくアメリカから起こったものだとする見方もあるようである。
Japan’s Media: The Coronavirus May Have Originated in the US
In February of 2020, the Japanese Asahi news report (print and TV) claimed the coronavirus originated in the US, not in China, and that some (or many) of the 14,000 American deaths attributed to influenza may have in fact have resulted from the coronavirus. (5)
Taiwan Virologist Suggests the Coronavirus Originated in the US
Then, Taiwan ran a TV news program on February,27,(click here to access video (Chinese), that presented diagrams and flow charts suggesting the coronavirus originated in the US. (6)、
それによると、昨年夏にアメリカのメリーランド州にあるFort Detrickという生物兵器研究所からの病原体の漏出の防止が止まらないので研究所が閉鎖されたという事実があり、その直前に、それに関連したコロナ肺炎を疑われた死亡例があったが、e-cigarettのためとされたとか、9月にハワイを訪れた、中国へ行ったことのない日本人が感染したことがあったとか書かれている。
その後10月末に武漢でworld Millitaly Gameというのがあり、アメリカ軍もそれに参加しており、武漢の海鮮市場を含み、あちこちも訪問したそうである。その後、中国で新型コロナの最初の患者が12月1日に発生しているが、初発例は海鮮市場に行っていないし、初期の患者41名中、13名は誰もも海鮮市場とは関係がなかったそうである。
それで中国外務省の反論の意味もわかったが、その他にも中国は新型コロナの中国初の汚名を晴らすため、世界の4大陸12ヶ国から新型コロナのウイルスを集めゲノム分析を行っており、その結果ではイタリアやイランのウイルスは中国のものとは異なり、中国からの伝搬とは考えにくく、一方、アメリカには全てのゲノム変異の幹となるような変異が全て見られることをウイルス研究者が報告しているようである。
米中が反発し合う中で、どこに真実があるかは我々にはわからない。真実が明らかになるのはずっと後のことになるであろう。しかし、現実の新型コロナに対処するためには、ありうべき色々な可能性も頭に入れておいて予想し、判断するに越したことはなかろう。
過去にアメリカの諜報機関が色々と”でっち上げ工作”をしてきたことを我々は知っている。米西戦争時の戦艦ワシントン号?の爆破事件やベトナム戦争でのトンキン湾事件、イラク戦争時のイラクの核保有などがでっち上げであったことは今では世界中で知られていることであるし、日本の戦後にだけ起こった、日本らしからぬ犯罪である下山事件や、国鉄の列車転覆 事件、さらには9.11事件についても、アメリカの諜報機関の関与が疑われていることも考慮しておくべきであろう。
この新型コロナのウイルスの起源がアメリカであるのか中国であるのか今の所わからない。 今朝の新聞にも武漢の研究所員流出は「絶対ない」と中国は主張しているが、初めに書いた同研究所に絡む情報もあり、アメリカは真実を知っているのであろうが、そうであるとすれば、アメリカの陰謀に早く気付いた中国が素早く対応して処理し、逆にアメリカが感染拡大で困らせられる結果になったことになる。
またアメリカ起源だとすると、故意であれ、偶発であれ、自国や中国その他の国への感染拡大の責任を隠蔽し、責任を転嫁して全ての責任を中国に負わせようとしているのかとも思われる。事実は今の所わからない。
何が原因であるにしても、現実の我々としては現在のこの国のパンデミックを治め、世界のパンデミックを収束させ、正常な世界を取り戻すために、世界が争うのではなく、互いに協力して、この人類の災難を乗り切っていくことを願うばかりである。