いくら何でももうやめてくれ

 先日テレビをつけたら国会中継をやっていた。どこの国でも政府と野党のやりとりにはいろいろあるのであろうが、最近の日本の政府の対応はあまりにも貧弱で、議論がかみ合わないどころか、政府がまともな答弁が出来ず、子供の言い訳のような、誰が聞いても嘘じゃないかと思わせる返答ばかりで、見ているだけで腹が立ってくる。

 逢坂議員が「前代未聞、言語道断。国会が馬鹿にされている。私物化、公文書廃棄、隠ぺい、改ざん、ねつ造、ごはん論法。終わってる、でたらめだ。そして委員長の仕切りも相当問題がある」と議場で怒りを述べていたが、まさにその通りで、国民はもっと怒るべきである。

  この内閣は歴史上最長になったとか言われるが、やったのは悪いことばかり。安保法制で憲法を破壊し、2度の消費税増税で暮らしと経済も破壊、米国に言われるままに大量の武器を買い、辺野古新基地強行で、民主主義と地方自治を破壊、さらにはモリカケ、桜でモラルまで滅茶苦茶にしてしまった。新型肺炎(COVID19)への対策も誤り、世界から非難の声も上がっている。

 そればかりか、自分が必ずやり遂げると言った北方領土問題も拉致問題も進んでいない。経済でも失敗続きで、今や誇れる大企業もなく、労働者の平均給与は下がり、消費は冷え込んでいる。そんな中で、政権内での権力を官邸に集中して独裁化を進め、官僚に忖度させて、私利私欲に走っているのが今の安倍政権の姿と言えるのではなかろうか。

 森友学園問題での豹変ぶりや、加計学園問題での公私混同に続く、桜を見る会に絡むあまりにも露骨な私利私欲に絡んだ行動、それらが明るみになっても官僚に忖度を強いて、見え透いた嘘で乗り切ろうとする強引さにはただ呆れるばかりである。

 桜を見る会問題をまとめてみれば、どう見ても、これはもう公職選挙法違反であり、その上に東京高検検事長の定年延長問題では、国会で決められた法律の解釈を誤ったのを、国会答弁を変えてまで解釈を変えたと強弁し、法の支配さえ踏みにじむものである。

 かっての国会での吉田首相のバカヤロウ解散を思い出すが、安倍首相の罵詈雑言のヤジだけでも十分それにあたるであろうが、それ以上に次から次へと出てくる「嘘」を正当化する屁理屈は、あまりにも国会を、ひいては国民を馬鹿にするものである。もういくら何でも、ここらで安倍首相にやめてくれと皆で声をあげて怒らなければならない。

 仮に、この人がこのまま政権を続けて、この上憲法改正でもするなら、それこそ本当にナチス政権の二の舞で、日本国はもう終わり。もう一度破滅するよりなくなるのではなかろうか。考えただけでも恐ろしいことである。