五月の北海道で気温37.5度

 地球の温暖化の影響か、昨年夏には酷暑が続き、少々へこたれた。熱中症も多く発生して社会問題にまでなった。ところが、今年は五月の初めまでまだ寒いと言って、朝早くまでまだ短時間ヒーターを入れたことさえあったのに、この2〜3日は急に高気圧に覆われ連日30度を超える暑い日が続き、テレビは「まだ体が暑さに慣れていないので、熱中症に気をつけて下さい。こまめに水を飲んだり、クーラーをかけるなりして下さい」と繰り返している。

  大阪でも連日30度を超えている。もう四季というものがなくなって、冬が終われば夏と、完全に二季になってしまった感じである。それでもまだ、この時期は夏と違って湿度が低いので、外へ出れば暑くても、家の中にいて、少しでも風が入ると、真夏のようにムシムシしてたまらないようなことがないだけ助かっている。

  それでも5月に連日30度を超えることなど、これまで経験したことがない。大変だ大変だと思っていたら、まだ大阪はまし。今日の昼の天気予報によると、北海道の帯広では、今日の午前11時30分の気温が37.5度で、観測史上最高だったと言っていた。関西でも豊岡は35度。

 (そう書いていたら夕方のテレビでは北海道の佐呂間町では39.5度と言っていた。)

 北海道で、それも帯広と言ったら冬は一番寒い所ではないか。つい先日までは氷点下以下の寒さに震えていた所ではないか。夏にはわざわざ多くの人が避暑に行く場所でもある。それがまだ5月というのに今年は関西よりも暑いという。

 明日もまだ暑さが続くというが、真夏の7月や8月になったらどうなるのであろうか。昨年に初めて40度という気温を聞かされたが、今年は連日40度などということになるのかも知れない。想像するだけでも恐ろしくなる。老人は夏の暑さに弱い。果たした今年の夏を乗り切ることが出来るであろうか。

 それに来年の真夏には国を挙げて今から騒いでいるオリンピックがある。オリンピック誘致のために日本が IOCに「一年で一番運動にふさわしい季節だ」というようなハッタリをかまして強引に誘致してきたが、7月初めは一年で最も野外競技にふさわしくない季節ではないか。

 もう今更止められないだろうが、40度も超えるような暑さの中では、屋外競技のマラソンなど、いくら早朝の幾らかでも涼しい時に出発すると言っても無理なのではないだろうか。強行しても選手の方が恐れをなして断る選手が増えるだろうし、途中で暑さにやられる選手が続出することにもなりかねないのではなかろうか。

 それに観客の方も野外では大変であろう。男も日傘をさせと言ったり、ベトナム風の帽子を工夫して、それを被れなどと言い始めているが、その様な姑息な方法だけで処理出来ることではなさそうである。

 それこそ熱中症で倒れる選手や観客が大発生して社会的な問題にならないとも限らない。去年も今年もこんな暑さでは、来年も当然こんな暑さが続くと見ておかねばならないであろう。今から対策は立てられているのであろうか。心配である。

 どうなっていくのか。オリンピックのことは別にしても、夏が近づいて来るにつれて心配は大きくなるばかりである。