疑惑の多すぎる安倍内閣

 安倍内閣ほど権力の私物化が問題になった政府はこれまでになかったのではなかろうか。モリ カケ 問題などと蕎麦屋のように言われていたが、今度はスーパーコンピュータの会社の詐欺事件との関係も問題になって、同じ麺類のスパゲティまで加わった。

 更には、安倍首相礼賛の本を選挙に合わせて出した元テレビ局の大物記者の準強姦事件や、加計学園と同様な特区で出来た成田の国際福祉大の問題なども浮かび上がり、政府の圧力や、政府への忖度で行政が歪められ、税金が不当に使われている疑いの強い事件が続発している。

 いずれも国会の追及にも政府は返答をごまかし逃げているが、矛盾の数々が時とともに明らかになり、そろそろ逃げ切れないところまで追い詰められてきているのではなかろうか。

 森友学園の問題では、現佐川税務局長が破棄したと答弁した資料が会計検査院の調査やその後にも出てきて、佐川局長の捨てたとする国会答弁と明らかに異なることが判明したし、森友氏の国会における証言と首相の夫人に代わる答弁は全く矛盾している。それにもかかわらず、政府はあくまでも佐川局長の国会への出頭を拒み、首相夫人の電話を否定するなどして逃げている。

 しかし、下の表だけ見ても、、誰が見ても森友学園の土地取得が正当な取引として行われたとは言えない事は明らかである。政府の関与がなければあり得ない話であることを示していると言わざるを得ない。このような国政を私物化したような税金の使い方が許されて良いわけがない。

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 怪しいことがなければ、当事者が反論すれば良いが、国税局長も安倍夫人も、加計氏も誰一人国会の証人にも応ぜず公的場面での釈明もない。政府の明快な説明もない。その上、森友学園の森友氏夫妻が未決のままの7ヶ月以上に亘って拘留されているのも異常である。

 加計学園の問題でも、前川前文部事務次官からの明らかな発言にも関わらず、強引に学園の開学を認め、多額の税金を国の補助として学園につぎ込んで、学園側からの明快な説明もないまま、うやむやのうちに開学させることにしてしまっている。

 また、元テレビ局の記者の準強姦事件についても、一旦出された逮捕状が官邸筋に近い上層部からの指示で突然取り下げられて不問に付されるようなことは通常あり得ないことだし、外国のメディアが広く取り上げているのに日本で全くと言って良いぐらい報道されないのも普通ではない。

 その記者が絡んだスーパーコンピュータの会社への補助金の出し方、使い方も通常ではなく、詐欺罪として告発されたものの、政権中枢の関与でもなければあり得なかった話であったに違いない次から次へと出てくる疑惑があまりにも多過ぎるのではなかろうか。

 さらには安倍首相の演説にも取り上げられて有名になった下町ボブスレーラトビアボブスレーに負けてジャマイカチームから断られたが、この件も主催者が安倍首相と懇意な人らしく、首相の肝いりで補助金なども貰っていた由で、モリカケ問題と類似したケースだとも言われている。

 このような経過を見てくると、政府のあまりにも国民を無視した政治の私物化に怒りがこみ上げてくるのを止められない。これだけ多くの疑惑が重なっているにも関わらず、政府から何らの明快な説明もないのである。国民は怒るべきである。

 安倍首相は再々「真摯に受け止め丁寧に説明する」と言いながら、これらの疑惑に関しては、話をそらして問題の解決を図ろうとせず、それらを無視して数の力で国会を強引に牛耳ろうとするばかりである。今や、国民の疑惑は怒りに変わらざるを得ない。

 国民はこの政府の国民を侮った傲慢な態度に怒り、安部内閣の退陣を求める時が来ているのではなかろうか。