安倍内閣は宗教政権

 第三次安倍内閣の閣僚の一覧表がインターネットに載っていたので見て驚いた。

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 ここにも書かれているように、安倍首相をはじめ

20人のうち18人が神道政治連盟国会議員懇談会に属しているのである。

 戦後占領軍の命令もあり、それまでの現人神だの神祐天助、皇軍などの言葉だけからでもわかる国家神道を政治とは切り離し、政教分離を建前として政府が運営されて来たはずなのに、いつのまにか閣僚のほとんどすべてが神道の信者であるらしい。

 政治家であるから、自分は信じていなくても宗教連盟に加盟している大臣もいるのだろうが、これだけ大多数の閣僚が神道政治連盟に属しておれば、その連盟の理念や綱領、その活動方針が政治に影響しないでは置かないであろう。

 もちろん信仰の自由は保障されているから、閣僚がどのような宗教を信じようと自由である。閣僚の神道政治連盟国会議員懇談会は一般の神道政治連盟とは別組織になっているし、たまたま同じ宗教を信じる人たちが同じ内閣の閣僚に選ばれたということもありうるとしよう。

 しかし、同じ閣僚のまた大部分の14人が超右翼勢力と外国にまで広く認識されている日本会議にも属しているのを見ると、誰しもその異様さに驚くのではなかろうか。こうなると、これらの組織の活動方針と政府の方針が無縁ではありえないであろう。

 これまでの国会での動きを見ると、神道政治連盟が中心になって、元号制定化、国旗国歌法、昭和の日制定、選択的夫婦別姓制度導入阻止などを行なって来ているが、今後もますます戦前復帰の憲法改正国旗掲揚、国歌斉唱の強制等の運動に加担していくことであろう。

 しかし、一般国民の信仰の自由はどこまでも守るべきで、大日本帝国のように神道は宗教ではないとして国民に神道を押し付けることは許すべきではない。神道を押し付けることは他人の心の中まで踏み込んで、他の信仰を抑圧することだからである。信仰の自由は基本的な人権として絶対に譲るべきではない。

 私は戦争で神にも仏にも裏切られて、戦後は全く宗教を信じなくなった。他人の信仰は尊重するが、戦後は神社やお寺に行っても拝んだことはない。神道は宗教ではないと言われてもそれに従うわけにはいかない。天佑を信じ、天皇陛下万歳と言って死んでいった多くの兵士のためにも神道に与するわけにはいかない。