鬼畜と猿

 インターネットでFacebookだったかと思うが、どこかで写真のような記事に出くわした。これまで知らなかったが、嘘か本当か、トルーマン大統領の有名な言葉とされている。

 写真では読み難いかもしれないので、引用すれば、

「猿(日本人)を『虚実の自由』という名の檻で、我々が飼うのだ。方法は、彼らに多少の贅沢さと便利さを与えるだけで良い。そして、スポーツ、スクリーン、セックス(3S)を解放させる。これで、真実から目を背けさせることができる。猿は、我々の家畜だからだ。家畜が主人である我々のために貢献するのは、当然のことである。そのために、我々の財産でもある家畜の肉体は長寿にさせなければならない。(化学物質などで)病気にさせて、しかも生かし続けるのだ。これによって、我々は収穫を得続けるだろう。これは、戦勝国の権限でもある」

と書かれている。

 今これを読まれた方はおそらく皆「けしからん」と思われるであろうが、戦後、マッカーサーも日本人は12歳だと公然と言ったものだった。戦争の時はこんな言い方がむしろ普通だということも知っておくとよい。戦時では相手国は憎悪の対象なのである。

 アメリカ人の間では、まともに日本人などと言う人はなく、 Jap Japと言うのが戦後しばらくまで普通であった。日本でも戦争末期にはもっぱら「撃ちてし止まん、鬼畜米英何者ぞ!」などと叫ばれていたし、中国だけが相手だった頃も、日本人は中国人や朝鮮人のことを、もっぱらチャンコロとかチョウセンと蔑んで言っていたのだから、お互い様で文句は言えないだろう。。

 ただこの言い方でも力の差は明らかである。鬼畜は恐ろしいもので必死になって戦わねばならないものだが、猿は人間がどうにでもできる弱いものである。猿と鬼畜ではもう勝負ははっきり決まっていたようなものであったわけである。

 それはそうと、このトルーマンの文章はよくできている。どこまで本当かどうかは別にして、戦後から今日までの日本の歴史を見ると、ある意味でこの言葉通りになっているのではないかと思われませんか。

 世の中は多少どころか贅沢で便利になったし、スポーツも映画も花盛りだし、セックスも公然として産業に組み込まれ、真実から目を背けさせるのに大いに利用されている。化学物質である薬品や食品添加物、農薬その他も大量に使われ、その弊害も問題になりつつも、昔は考えられないぐらい人々は長寿になっている。そして今なお政府は国内での議論より先に、アメリカの主人のもとへ行って指示を頂いて、秘密保護法や安保関連法案などを作り、アメリカの指揮下に自衛隊を世界のどこにでも行かせようとし、そのために憲法までかえようとしている。

 こう見てくると、このトルーマンの有名な?言葉はまさにその通りに事が進んでいると言っても良いのではなかろうか。今なお日本人はアメリカの家畜の猿なのであろうか? 誰かこの正確な原典をご存知ならば教えていただきたいものである。

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