2015-01-01から1年間の記事一覧

この国はどこへ行く?

憲法違反の安保関連法が多くの国民の反対を無視してとうとう成立した。 安倍首相が我が国の平和と安全のためと言い、法案も「国際平和支援法」と「平和安全法制整備法」とされて平和が強調されているのは戦前の大日本帝國が「東洋平和」のためと称して中国侵…

現代の姨捨山

戦後の団塊の世代が高齢化し、超高齢化時代がやって来て、それに対応する医療介護体制が間に合いそうになく、2025年問題などと言われている。ことに首都圏では大量に増える老人を前にして、その対策が破綻することがもう目に見えている。 そこで、その対…

「コロリといきたい」と微笑む

入院中、廊下で出会った八十五歳のおばあさん。「ステントを入れて貰ったのです」と言ったら「私もはいっているんですよ。それで今度はペースメーカーも入れなきゃいけないようです。コロリといければいいんですがね」と微笑んだ。 上品そうなご婦人であった…

従属国家に未来はない

今の日本は安倍政権が仕切っているのではない。集団的自衛権行使も秘密保護法も安保法制の見直しもみなアメリカに言われて進めているものである。安部首相やその背後にいるアメリカに忠実な日本の官僚組織はアメリカへの従属を一層深めながら生き残ろうと考…

ふたり揃って杖ついて

昨日は久しぶりで箕面の滝まで歩いてきた。ここ数年少なくとも月に一度は必ず箕面の駅から滝までを早足で往復するのを習慣にして来たが、思わぬことから八月は抜けてしまったので二ヶ月振りということになる。 日が短くて寒い一月や二月は少し遅くなることも…

韓国に学ぼう

今の国内の雰囲気だと「韓国に学ぼう」などというと、「何を馬鹿な!韓国に学ぶことなどあるのか」という返事が返って来そうである。しかし、少し謙虚になって考えてみよう。 韓国の朴槿恵大統領が米国の反対を押し切って中国の「抗日戦争勝利七十周年記念パ…

心臓病のリハビリ運動

先日心筋梗塞で入院した循環器病研究センターには入院患者や外来患者を対象としたリハビリテーションも行われており、それ専用のかなり立派なリハビリ棟がある。 あちこちのスポーツセンターで見られるようなトレッドミルや自転車漕ぎなどの設備もいろいろ備…

戦後七十年の安部首相の談話

今年の八月十五日の敗戦の日には私は丁度心筋梗塞で入院していたので、その前日に発表される事になっていて、注目していた戦後七十年の安部首相の談話も翌日届けられた新聞を病院のベッド読んで知った。そんなわけで遅くなったが、それを読んで気になった点…

”人体修復工場”

今年の8月に私は心筋梗塞を起こして循環器病研究センターへ救急入院した。さすが日本を代表する循環器病を専門とする最高の専門医療施設である。 救急車から病院への受け入れもスムースだし、外来救急室からCCU病棟を経て、カテ室におけるPCI、ステントの挿…

ふたつの積極的平和主義

今ノルウエーから「積極的平和主義」を早くから提唱している平和学者のヨハン・ガルトゥング博士が来日し、講演したり、新聞のインタビューに答えたりしている。 「積極的平和主義」というのはこの国では安倍首相が言い出して、その主張のもとに、今やアメリ…

MRI検査は「音の遊園地」

心筋梗塞で入院して退院してから二日目に、今度は意識消失発作を起こし救急車でまた病院に逆戻りした。今度は失神のあらゆる可能性を考えて、最新の機器を使ってこれでもかこれでもかと言わんばかりに色々なことを調べられた。その数多くの検査の一つに頭部…

八月は特別な月

多くの日本人、ことに老人にとっては八月は一年の中でも特別な月である。夏が特別暑いからでも、夏休みがあるからでもない。毎年八月になると嫌でも戦争を思い出すからである。 今年は安倍内閣が国会に、憲法を無視してまでアメリカ追随のための「戦争法案」…

おまけの入院

先に書いたように八月初めに突然、急性心筋梗塞にかかり入院した。ステントを入れて詰まった血管を拡げてもらい、幸い十日足らずで無事退院して喜んでいたが、退院して二日目に、親戚の者が退院祝いに来てくれていた席で気を失い、救急車でまた病院へ逆戻り…

死に損ない

先月の24日で満87歳になった。もう平均年齢もはるかに超えているのでいつ死んでも恥ずかしくない年齢である。いつまで生きるかは天命に任せるより他はないが、余命は長く生きることより死ぬまでを楽しむことが大事だと思っている。 一番避けたいのは身体…

廃用萎縮

先に和式トイレの話でしゃがむ姿勢を使わない生活が続いていると、いざという時に和式トイレを利用出来ないようになったことを書いたが、歳をとると体がすべて新陳代謝が劣ろえたところにあまり動かなくなるので、使わなくなった体の機能はどんどん失われて…

日本は未だ男社会

元々男優位の社会であったこの国は少子高齢化社会の波にさらされ、このままでは社会が成り立たなくなる恐れが出て来て、最近は政府も女性活躍促進だとか、女性が輝く社会だとか言い出して、人口減少や労働力不足の歯止めに何とか女性を活用して、少しでもこ…

過労死等防止対策推進法

「過労死等防止対策推進法」が昨年11月1日に施行され、この7月24日にそれに基づく「対策大綱」が閣議決定された。過労死が社会的な問題となり、國際的にも「karousi」が外国の辞典にも載るようになってから、もう四半世紀にもなるのではなかろうか。 「国…

弁当ドロボー 

新聞を見ていたら「弁当泥棒」という活字があってつい懐かしく、思わず記事を読んだ。もう久しくこんな言葉を聞いたことがなかったが、戦中、戦後の頃には時々耳にする馴染みの言葉であった。今では考えられないような皆がひもじい思いをしていた時代であっ…

私の写真展

私が今の写真展に入れてもらったのはもう20年以上も前のことになる。病院を退職して少し時間的なゆとりが出来た時に、たまたま同窓会で隣り合わせになった友人に誘われて仲間にしてもらったのであった。 それからずっと毎年一回のこのクラブの写真展を開い…

作られた危機

今度の集団自衛権行使容認のための安保関連法案の強行裁決はもとを正せば、アメリカが自国の軍隊の代わりに従属国の軍隊などをもっと利用してより効率良く世界戦略を進めようとする政策に乗せられているだけのものである。 実際に日本が今軍隊を増強して世界…

憲法違反の法律は無効である

昨日、2015年7月15日は戦後70年の歴史の中で時代の節目を示す画期的な日となった。この国の民主主義の歴史に大きな汚点を残す安倍内閣の暴挙として記録されることとなるであろう。 大多数の憲法学者が揃って憲法違反であることを指摘し、国民の支持…

庶民にとっての戦争

二、三日前の朝日新聞の声欄に『「父さんを返せ」と叫んだ母』という投書が載っていた。 私より十歳ぐらい若い大阪の方のものだったが、これほど分かりやすく庶民にとっての戦争を表した話はないといっても良いぐらいである。心から同意する。 読んでおられ…

和式トイレ

最近はどこへ行っても公衆便所が整備され清潔になり、殆どが洋式で、昔と比べると本当に利用しやすくなった。 こんな山の中のお寺でもという所でも、もう昔のような溝や穴だけあって臭気が漂い蝿が飛び交うような便所は殆ど見かけなくなり、場所に不似合いな…

孫が大きくなると

今年は夏休み早々に二年ぶりにアメリカの孫たちが帰ってくるというので早くから期待に胸を膨らませ、何やかやとその準備に気を使った。 孫といってもいつの間にか大きくなってしまって、大学生二人と高校生では昔の子供時代のようなわけにはいかない。 もう…

クロッキー

クロッキーのグループに入れてもらってから何年になるだろう。たまたま池田のギャラリーでクロッキーの個展をしている人がいて、そこからクロッキーのグループを知り、入れてもらったのが最初であった。もう十五、六年以上も前のことである。以来月に一度、…

2015年のSUN'77写真展発表作

今年も例年どおり心斎橋のピルゼンギャラリーで表記の展覧会を7月2日から7日までしました。私は昨年と同じく9点を出品しました。題名は「山人、山民、山行人」としました。

「折々のことば」より

最近、朝日新聞の朝刊に哲学者の鷲田清一氏の「折々のことば」というコラムが毎日一面に出ている。以前に長い間続いた大岡 信氏の「折々のうた」をならったものだが、面白い言葉の発見もあるので毎日楽しみにしている。 数日前のものには87という数字があ…

無言館

信州の上田市にある山の上に、水上勉の息子の窪島誠一郎氏が画家の野見山曉治氏とともにあの戦争で若くして戦死した画家たちの絵を集めて無言館と名づけた美術館を作ったことを聞き、一度訪れてみたいと思っていたが、遠く交通の便も悪いこともあってそのま…

一番元気な男たち

何年か前ぐらいまでは、平日の午後や夕方に音楽会や展覧会に行っても、どこでも観客はほとんど女性ばかりで、男性関係者ぐらいしか見られないのが普通であった。 海へ行っても山へ行っても、どこでも色々な年代の女性のグループばかりで、男性、ことに連れ立…

ある母子家庭の結末

先日新聞を読んでいたら何とも悲しい記事に出くわした。千葉で13歳の自分の娘を殺した母親の裁判の記事であった。 母一人子一人の二人暮らしで、母は給食センターでパートとして働いていたが、月収はおおむね11万~12万円。生活に困って家賃を滞納し、県営…