記憶にない、記録がない

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 たまたま上記のようなTwitterFaceBookの記事が出て来た。先に問題となった毎月勤労統計調査で、全数調査をすべきところを、抽出調査で済ませ、虚偽報告が行われて問題になった時の関係者の発言である。もう以前のことになるが、これを見ても安倍内閣の姿勢はいつも変わらないものだなと感心せざるを得ない。

 これが最近の「桜を見る会」やその「前夜祭」のこととしても、「記憶がない」が「捨てた」「記録がない」に変わっただけで、同じ流れである。この政府は何年経っても初めから終わりまで、国民の疑問に真正面から答えようとしていない。政府の役人が何にも覚えていないほど、認知能力が衰えているとは思えないし、記録を捨てたと言っても、今の時代に政府の文章がバックアップされていないわけがない。

 検察を抑ええておけば、どんなウソでも問題がない。その場をしのげば、時間が経てば国民は忘れてくれるとでも考えているのであろうか。戦後代々の政府を見て、これほど見え透いた嘘を平気でついて国民を欺き、都合の悪いことを隠蔽しようとした内閣はないのではなかろうか。

 それについて自民党の中から反対の声が全聞こえてこないことも情けない。野党は追求しても、メディアの声も弱い。安倍首相は自分の言いたいことだけを述べて、国会を逃げまくって、委員会を開かなかったり、会期の延長を拒んで論議を避け、野党や新聞記者の質問にもまともに答えようとしない。

  その上で、安倍首相は「この3年ほど、国会では政策論争以外の話に審議時間が割かれてしまっていることを、大変申し訳なく思っている」と述べ、自らが撒いた種で、自らが説明が出来ないことが原因であることを他に押し付けようとしている。やましくなければ、証拠を出して説明すればすぐにでも解決できることではないか。

 国会閉会後の野党の追及に対しても、相変わらずの「調査する必要がない」「必要を感じない」「調査は行わない」「回答は困難」などと「ゼロ回答」で、国会の調査権をも無視して、本気で取り組もうとしていない。

 森友学園問題、加計学園問題、桜を見る会やその前夜祭の問題など、これらを通じて如何に政府が国民の疑問に答えず、三権分立の民主主義体制を無視して、強引に自らの利権がらみの政治を推し進めようとしているかがわかる。

 長期政権にも関わらず、内政、外交での成果も乏しく、国民の疑問にさえ答えようとしない自民党政権には、最近支持率も下がってきているようであるが、ここらで退陣して貰わないと、今後のこの国の将来が心配である。