森友学園の問題はこれで終わりではない

 

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 森友学園への国有地売却や財務省の文書改竄、廃棄などをめぐる大阪地検特捜部の、昨年の不起訴処分に対する「不起訴不当」の要求に対して行われた再捜査でも、全員不起訴ということで終わったようである。

 捜査の内容はわからないが、財務省が、なぜ鑑定価格から9割近く、8億円よも値引きして国有地を売却したのか。また、その決済文書や報告書の改竄や廃棄を、誰がどう判断して、どう実行されたのかなどは依然として不明のままである。

 特捜部が再捜査で、何をどう追加捜査したのかも全くわからない。国有地は国民の共有財産であり、文書の改竄や廃棄は国民の知る権利を奪うものであり、民主主義の根幹に関わることである。うやむやに済ませられることではない。

 公文書を改竄しても、国有地を不当な価格で売却しても、誰も刑事責任を問われず、指示した政治家や官僚も政治的責任を問われないとは、どう考えてもおかしい。大阪地検特捜部が東京の法務検察当局や、その背後にある政治に再び屈したということである。

 改竄に関与させられて自殺に追いやられた職員が労災に認定されたが、大阪日日新聞論説委員・記者(元NHK記者)相沢冬樹氏の言われる通り、改竄が適正な「公務」な筈はなく、「過重公務」というより「不正の強要による間接的殺人」ともいうべきものであろう。

 佐川元局長などは最早「刑事訴追の恐れもなくなった」のであるから、真実を国民に明かすべきであろう。もう一度国会に呼ぶべきである。どう考えてもおかしいこの森友学園問題をこれで決して終わらせてはならない。

 
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