読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

思慮の足りない稲田防衛大臣

   安倍首相が真珠湾へ行った時一緒に行った稲田防衛大臣が帰国後翌日に靖国神社に訪問し中国や韓国ばかりかアメリカのメディアからも叩かれている。

 安倍首相の訪問の結果についての緊急世論調査での結果が84%の高い評価だということで驚いたばかりであったが、この稲田大臣の行動はそれを完全に打ち消しているような結果になっている。アメリカのNBC Newsは「安倍首相の画期的な真珠湾訪問を台無しにするものだ」と報じているそうある。

 真珠湾で寛容と和解を説いたのに、その翌日に真珠湾攻撃の時の首相であった東条英機や直接指揮した山本五十六が祀ってある靖国神社に日本の防衛大臣がすぐ後で参拝することは真珠湾での出来事を全く打ち消しているような行為としか言いようがない。

 ひょっとすると稲田大臣は今年の敗戦記念日が大臣就任直後だったため毎年行っている靖国神社の参拝に行けなかったので、真珠湾での犠牲者への慰霊で靖国神社を思い出して、年も押し迫ったので慌てて今年中にと出かけたのかもしれないが、時期の選び方も誤ったようである。

 中国や韓国がともに日本の閣僚が靖国神社を訪問することに強く反対していることは当然承知の上での行動であるが、両国との外交的な協議が進んでいることもあるようだが、それらを無視し、米国はじめ世界の反応のことも考えずに、自分の思惑だけでの行動は大臣という立場からしてあまりのも思慮に欠けていたのではなかろうか

 最近の大臣は国会の答弁や繰り返される失言から見ても大臣にふさわしくないような事例が多くなって大臣の資質が問われるが、国を代表する大臣であれば、自分の思惑だけでなく、世界の情勢、そこに置かれている国の立場も考えに入れて慎重に行動してもらいたいものである。

 付記:アメリカ政府も暗に稲田防衛相を批判しているようである。米国務省報道担当者は29日、「歴史問題は『癒やしと和解』を促す形で取り組むべきだ。我々はその重要性をすべての当事者に強調し続けてきた」と慎重な対応を求めた由である。