読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

北朝鮮の核開発について

 北朝鮮建国記念日に5回目の核実験を行い、国連で緊急会合が行われて、国連決議違反に対する反対決議がなされ、安倍首相も「断じて容認できない」とし、日本独自の制裁も強めていくといっている。

 確かに国連決議の違反であり、世界的な核拡散は憂慮すべきことであるが、これまでの経過から見て、経済制裁や非難決議を繰り返しても最早効果のないことははっきりしている。

 そうかと言って軍事力を強化しても武力で潰せるわけでなく、実際に戦争となれば朝鮮半島だけでなく日本も戦争に巻き込まれることになり、勝とうが負けようが悲惨な結果しかない。戦争は絶対に避けるべきである。

 それでは実際的にこの問題を解決するにはどうすればよいか。ここらで、もっと実際的な解決につながる方法を考えなければ、いたずらにこの地域の緊張を高め、偶発的な破滅に繋がる戦争の危険性を高めるだけである。

 好むと好まないとにかかわらず、外交的に話し合いに持っていかないと解決はつかないのではなかろうか。

 北朝鮮の側から見れば、朝鮮戦争は未だ休戦条約だけで、アメリカ軍も依然として韓国に駐留しており、イラクアフガニスタンリビアやシリアなどのアメリカによる侵略行為を見ていると、自らが生き残るためには何としても核武装をしてでも反撃力を高め、アメリカを話し合いの場に引きずり出すしかないという恐怖から、必死に核やミサイルの開発をしているように思われる。

 しかも中国が核開発にいかに反対しても、中国にとって見れば、北朝鮮が消滅して、アメリカ軍が中国の国境にまで進出することは許せないであろうから、中国がアメリカ主導の国際社会と全く同調して、北朝鮮を全く潰してしまう選択肢は考えにくい。

 そういう条件を考えれば、北朝鮮は今後も生き残り国際的な圧力がいかに強くなっても、自衛のための核やミサイルの開発を止めるはずがない。この地域の平和は脅しや圧力ではなく、話し合いによるよりないのではなかろうか。

 日本の政府はアメリカ追随しかないが、アメリカは自国から遠く離れた朝鮮半島での出来事であり、対中国の橋頭堡としてのの意味はあっても、日本列島を確保しておれば、場合によっては半島を手放しても良いと判断する場合も考えられるであろう。トランプが大統領になったら早速にでも話し合い路線になるという噂さえある。

 そうした時に中韓がどのような態度をとるか、日本が置いてきぼりを喰う可能性も考えられる。アメリカにあまり同調して効果の薄い独自の制裁を加えるなどするより、先回りして中国などとも協議して、話し合いの道筋を付ける方向にそのイニシャティブをとることの方が将来を見越せば有利なのではなかろうか。

 自国の周辺の問題にまで全てアメリカに追随していると、いつかアメリカの都合で見放され、中国や韓国ともまずくなり、アジアの孤児になる可能性があるのではなかろうか。