「初め良ければ」なら良いが・・・

 今年は正月早々から寒気が南下して滅多に雪を見ない我が家でも雪が少し積もるぐらいで風も冷たく例年の「初歩き」は延期した。正月の雪は縁起が良いとも言われるが、吹雪いたり、遭難者が出たりするのでは縁起が良いとも言ってられないだろう。

 それは兎も角、私の個人的なことでもこの年初はトラブル続きとなった。大晦日に今年を振り返ってと思ってパソコンの外付けハードディスクに詰め込まれていた一年のデーターを振り返っていたところなのに、元旦にパソコンを開けたらハードディスクのアイコンが出てこない。再起動してみても、USBを繋ぎ直してみてもでてこない。

 機械は動いているようなのだがデータが全く取り出せなくなってしまった。昨年前半までの分はDVDにバックアップしてあったので良かったが、それ以後は面倒なのでバックアップをさぼっていたのでばちが当たったようだ。その分のデータはすべてパーになってしまった。

 せっかく蔵の中に大事にしまった宝物が庫の鍵がなくなったて取り出せなくなったようなものである。無理にこじ開けて取り出そうとしたら宝物が皆壊れてしまうことになってしまうのでどうすることもできない。専門家に頼めばうまくデータを取り出せる可能性もあるようだが、2TBの容量のデータだと二十万円もするそうである。個人的なデータにそれも勿体無い。諦めて今後の教訓に生かすよりないのであろうか。

 そんなことで知人に助けてもらってバタバタしていたら、今度はこちらから出したメールや他所から来たメールの返事が届いていないと言われた。パソコンでメールを開いて確かめてみると、「送信済み」という欄の下にこれまでなかった「送信」という欄が出来ており、どうもこちらから送信したと思っていたメールはその中にあってまだ送られていないことが分かった。

 これも自分ではどうすることも出来ないが、幸い使用している回線の業者が相談窓口を開いてくれているのでそこへ電話をして、「遠隔操作」とやらで直してもらい何とか回復することが出来、遅れたメールも送ることが出来た。

 機械のメカの解らぬ老人がパソコンをいじると大変である。機械が機嫌よく動いてくれているうちは良いが、一度何かのトラブルが起こるともうたちまちお手上げである。

 若い人なら友人が誰でもパソコンなどやっているので簡単なことなら聞けばすぐわかるようなことも多いのであろうが、私ぐらいな年になると友人でパソコンんをいじっている人も少ない。ましてやインストラクションもこの頃はパソコンの中なので読むのも難しいし読んでもわからないことが多い。こういう機械物の知識は大勢で共有しているようなものだからその仲間に入っていない孤独な老人には余計解決困難な事態となる。

 こんなパソコンのトラブルに追い打ちをかけるようになおもトラブルが重なった。年末に書斎の天井の蛍光灯が古くなって点灯するのが遅くなったのに気がついて替えの蛍光灯のランプを買ってきたが、取り替えるのも面倒なのでそのままにして年を越したのだが、正月になっていよいよ点灯に時間がかかるので取り替えることにした。

 ところが、脚立に乗って天井の電灯のカバーを外す時に手が滑ってシェードが下に落ち、下にあった椅子の角にあたり割れてしまった。もう随分古いものなので経年変化でプラスティックが変質していたのであろう。電気屋さんに聞くと製品の番号があればシェードだけでも手に入るかもしれないというが、古いものなので番号はわからないしおそらくもう製造していないのではなかろうか。天井にくっ付いた基礎から電灯を全て取り替えるのも大変だからもう当分このまま裸蛍光灯で行くより仕方がないかも知れない。

このようなトラブル続きでたちまち正月も過ぎてしまい、今日はもう五日、世の中もそろそろ本格的に動き出してきているようだが、今年はどんな年になるであろうか。今朝のニュースでは憲法改正のための国民投票の事などに触れていたが、いよいよ嫌な世の中が正念場に近づいてきたような感じもする。悲観的になりながらもじっと見守っていくよりない。