超ミニスカート

 最近の若い女性は殆どと言ってもよいぐらい短い超ミニスカートか超短いパンツを穿いている。日本だけでなく、アメリカでも同様で私の孫たちもそうだし、心斎橋などで見かける中国からの観光客も同じ格好をしている。どうも世界的な傾向で、もうここ数年は続いているから、一時的な流行ではなくて、少なくとも暫くは続きそうな気配がする。

 大阪万博の前後あたりの時にもミニスカートが流行ったことがあるが、当時はそれまで膝が隠れるのが普通のスカートの長さだったものが、膝の上までしかなくなったという程度のミニであったが、老いも若きも一斉に流行ったという感じであった。

 その頃はまだ平均的な日本人の身長は低く、六等身ぐらいの人が多かったので、外見的にそれで素敵に見えるわけではなく、何も短い大根脚に外国の真似をして短いスカートなど穿かなくても良いのにというような意見もよく聞かれたが、そのうちにあまり見かけなくなってしまっていた。

 しかし、その後もスカート丈が短くなる傾向は時々復活し、景気が良い時にはミニスカートが流行るなどといわれたこともあり、女学生の制服姿も一時期は長い方がカッコが良いとされた時期もあったが、最近は年々短くなってきていたようで、正規の制服のスカートを折り曲げて短くして穿くのがカワイイのだそうである。

 そして、ここ2−3年来の今度はミニと言うより超ミニスカートの流行である。それとともに超ミニのパンツを履いている人も多くなった。昔と違うのは今や女性の背が高くなり、手足が長くなったので、短いスカ−トの下から長いスラっとした脚が伸び、見るからに素敵な脚線美を描くことである。そういう人が高いかがとのハイヒールを履いていたりすると目も眩まんばかり、惚れ惚れするほど美しい。

 たいていはその超ミニの上に、これも短めの上着を羽織っていることが多い。上着の裾がミニの下の線ぐらいしかなく、背の低い女性だと短いワンピースを着せられた女の子と見間違えそうになる。しかし背の高い女性だと思わずドキッとする。瞬間、「この人スカートを穿くのを忘れてきたのではないか」と思わせられることがある。あるいは、上着が白いレースの上着だったりすると、昔のシュミーズを思わせ、「下着だけで飛び出してきたのではないか」と驚かされる。そういえば、昔はスカートの裾からシュミーズが覗いているのを「シミチョロ」などと言った事があったなあ。

  こんなに短い超ミニで夏は涼しくて良いが冬は寒くて大変だろうと思うが、オシャレはえらいものである。最近は雪の降るような冬の寒い日でも超ミニ姿の若い女性が結構いるものである。上半身は分厚い暖かそうなオーバーを着込んでいるのに下は夏のままである。もちろん肌色の保温性能の良いパンストのようなものは穿いているのであろうが、それにしても見るからに寒そうである。それでもオシャレのほうが優先するのは若い女性だから出来ることであろう。

 もちろん冬には長いパンツやタイツを穿いた人が増えるのは当然であるが、最近は季節を問わず昔のようなオーソドックスなスカートを翻して歩いている女性の姿はもう滅多にお目にかかれなくなってしまった。

 それはそうと、女性の所作も今では昔とすっかり変わってしまった。昨夏には若い女性がふたり浴衣姿で裾がまくれても平気で男子用の?自転車で並んで走って行くのに出くわしたあっけにとられたことがあったが、最近は電車に座っていても昔のように意識的に膝を揃えて行儀よくしている人は減り、女性でも脚を投げ出して浅く腰掛けたり、膝を組んだり、斜めに座ったり、行儀の悪い男と同じような姿をしている人も多くなった。女性だからといって特別な行儀を要求するつもりはさらさらないが、超ミニを穿いてあまり大胆な格好をされると近くにいる男性に迷惑なのである。

 座るとスカートが少しずれるので余計に大腿部が露出するので、膝にバッグなどを置いて過度な露出を避けようとする人もいるが、そんなことに全く無頓着に見える人も多い。

0脚のためかも知れないが、それこそパンティまで見えそうに膝を開いて腰掛けている女性もいる。

 最近そんな女性をこっそり盗撮して痴漢として検挙されたりした報道などをみるが、女性の姿勢や格好によっては挑発的過ぎてで男の方にもにも同情の余地があるように思えることもある。

 以前は短いスカートを履いた人がエスカレータで上がる時にバッグをお尻にあてているのを見て、日本の女性だなと思ったことがあったが、そんな姿も今ではあまり見かけなくなった。

 最近少し気がかりなことはこの若い女性の流行が次第に年上の女性にも広がりつつあるように見えることである。流行はかならず広がるものだから仕方がないであろうが、超ミニはピチピチした若い女性であるからこそ美しいものであるが、眼前にもはや小じわを隠しようもなくなった顔をして、たるんだ皮膚の大腿部を見せられては、百年の恋も一時に消えてしまいそうで、願わくはこの超ミニの流行は若い人だけの特権にとどめてもらいたいものである。膝関節症で腫れてたるんだ短い脚のおばあさんの大腿部が裸のままで目の前を歩いて來る悪夢など勘弁願いたいといえば怖いおばさまたちに怒られるであろうか。